内容説明
特攻散華した若き勇士たち139人の遺書・遺稿にこめられた魂の叫び。
目次
第1章 特攻にみる清冽な詩情
第2章 人を恋うる詩
第3章 恩愛の固い絆
第4章 母に捧げることば
第5章 死にゆく十代の真情
第6章 特攻隊の命の叫び
著者等紹介
北影雄幸[キタカゲユウコウ]
東京都新宿区出身。昭和46年、早稲田大学卒業。若き頃より短歌の道に志して、日本語の美しさを学び、「歌集・孤影」を上梓する。平成年代に入り、「男の生きざま」をテーマに、武士道と軍人精神の究明に傾倒し、関連書籍の出版を重ねる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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馨
38
特攻隊員の手紙の抜粋やエピソードをまとめたもの。読んだことのある手紙も改めて読むと検閲で本心を100%出せないとは言え時代背景や神国日本として教育された彼らが自らの死を以て美しい祖国をそこに住む愛する人々を守れるのなら本懐ではないかと意気込み死にゆく覚悟を決める手紙は勇ましく、最後まで愛する人を思う姿も今の自分本位な日本人にない美しい気質であり見習いたいものがあります。そして自分の生き様を見直し、忘れかけていた祖国愛、先人の方々が遺した今の日本を今一度思い巡らせるきっかけとなりました。2017/09/18
ぺんぎん
1
実に純粋、清冽な感情で溢れている。大切な人々や愛する祖国を思えば、自分が犠牲になることも厭わない、そんな彼らこそ男の中の男であり、彼らを犬死や無駄死だと非難するなどあってはならない。同時に、戦死することが賞賛されていた当時の世情に恐怖を感じ、二度と戦争を起こしてはならないとも思った。それでも彼らの自己犠牲の精神、地位や名誉にとらわれず自分の使命を全うする誠の心、大切な人々への優しい気遣い、そうしたものが戦後の反日教育・報道によって失われてしまったような気がして、残念でならない。2018/12/09