内容説明
航空用爆弾を持つ恐るべき可能性に迫る兵頭軍学塾頭の渾身作。エア・パワーの時代を見すえた日本海軍が造った爆弾はその種類の多彩さ、質の追求、数量などいずれにおいても陸軍の爆弾を凌駕した。陸用、通常、徹甲、対空、対潜水艦など数十種類もの爆弾を詳解する必携の一冊。図版等多数収載。附録・日本陸軍の爆弾。
目次
第1章 「第一次上海事変」以前の旧式爆弾
第2章 陸用爆弾
第3章 通常爆弾
第4章 戦艦を撃沈できる徹甲爆弾
第5章 化兵爆弾
第6章 防空用の空対空炸裂爆弾
第7章 潜水艦攻撃用の航空爆弾
第8章 対飛行場攻撃用爆弾
第9章 反跳爆弾―「特攻」のオルタナティブとして
第10章 有人爆弾
著者等紹介
兵頭二十八[ヒョウドウニソハチ]
1960年、長野市生まれ。2等陸士として自衛隊に入隊し、その後、神奈川大学英語英文科を経て、東京工大の大学院で江藤淳研究室の最後の院生となった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Tatsu
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単行本の方は売ってしまったので文庫本を再読、本書はおおむね爆弾について藩判明しうる限りの一次資料を調べて、説明を加えたものであるが、大西滝次郎の合理主義について考察を加えたもの。日本では冶金技術が低いために爆弾が割れてしまうために反跳爆撃ができなかったとは知らなかった。このために、航空作戦では大きな被害が予測されるも戦果は期待できず、費用対効果を合理的に追求した結果が体当たり攻撃とはあまりにも悲しい結論である。結局近代戦争は国の総合力がものを言う、総合力に立ち遅れたまま戦争に負けた日本はまだその遅れを取り2013/03/01