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光人社NF文庫
日本軍の小失敗の研究―現代に生かせる太平洋戦争の教訓 (新装版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 288p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784769822592
  • NDC分類 391.2
  • Cコード C0195

内容説明

世界の半分を戦場とし、一千万人の生命が失われた太平洋戦争―敗者の側にこそ教訓は多く残っている―ユニークな視点から分かり易く敗因の究明と分析。大学工学部で教鞭をとるかたわら、シミュレーション戦記の書き手としても知られる著者が世に問う、日本とアメリカ、日本人とアメリカ人を考える話題の書。

目次

第1部 (日本陸軍の無謀;補給について ほか)
第2部 (恐ろしいほどの思い上がりと無駄/陸軍が造った潜水艦と航空母艦;潜水艦をめぐる問題 ほか)
第3部(日本軍の優れていた部分)

著者等紹介

三野正洋[ミノマサヒロ]
昭和17年、千葉県生まれ。昭和40年、日本大学理工学部卒業。大手造船会社にて機関開発に従事。昭和42年、日本大学生産工学部勤務。日本大学教養・基礎科学教室専任講師
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

119
連合軍の小さな失敗の本を先に読みました。これは日本軍の小さな失敗、というものを羅列して分析しています。現在の日本の官庁や企業の失敗にも当てはまるものが結構あります。やはり原因は結構日本人の特性によるものも結構多いと感じられます。第三部では日本軍の優れたところも取り上げています。2016/02/28

nnpusnsn1945

12
太平洋戦争でおける日本軍の失敗をマクロな視点で描いている。日中戦争における日本の死傷者は、朝鮮、ベトナム戦争の米兵の死傷者よりも多かった。だがその状態でアメリカとやり合ったものだから滅茶苦茶としか言えない。補給の問題は日清戦争から露呈しており、徴発で賄われていた。住民の反発を受けるのは当然である。今日の韓国や北朝鮮の対日感情と決して無関係でないことも伺えよう。最新の航空機の輸送に牛車を使っていた様は、戸部良一氏の『逆説の軍隊』と通じるものがある。他にも、民間軽視、硬直した頭脳、情報軽視は今も同じである。2020/10/26

mj

11
面白かった。聞いて愕然とするような小失敗ばかり。なんとなく傾向が浮かび上がる。頑張って戦ってくださった先輩方も、俺と同じ日本人なのだな、と当たり前のことを思いました。2021/08/31

モリータ

11
太平洋戦争での(国力の差に関わらない)日本軍の技術やシステムの欠陥を批判的に紹介する(といっても輸送・補給、情報戦、ダメコンなどの人員や装備の水準は国力と直結するだろうが…)。『失敗の本質』のように大局的な分析ではないが、文字通りの局地的失敗ではなく、本質的・致命的な問題を扱っている。巷間言われている日本軍のダメさ、というのを一冊で確認するのにはよい。ただ「なぜ〇〇ができなかったのか」というのは、いくらその実現が簡単かつ必須に見えても、現代人の感覚による過去の評定という面では言い立てても仕方がないと思う。2019/03/09

デューク

4
「敗者の側にこそ教訓は多く残っている」。そう語る筆者による、ミクロな視点からの失敗の本質。 日本軍の「大失敗」とは、人口2倍、国力は10~50倍の大国と全面戦争したこと。マクロな視点で見た失敗の本質は、この1点に尽きる。だが歴史から教訓を得ようと思えば、よりミクロな視点からの分析も不可欠である。「負けに不思議の負けなし」の言葉通り、負ける要素がマシマシてんこ盛り。たとえ日米の国力が同じであったとしても、勝てるわけがない戦いであったことが一目瞭然である。歴史から教訓を得るために、必読の一冊。いちおし2020/12/05

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