内容説明
「一盲、衆盲ヲ引ク」の辞がある。帝国陸軍なる「一盲」を抑えんとして戦争への道を引きずられ、国民を「衆盲」となして滅亡の淵に落とし、戦犯の指名に毒を仰ぐ運命の人―。細川護煕首相の母方の祖父の生涯。公家筆頭の家柄に生をうけ、軍国狂乱の時代に三たび首相となり苦悩と失意のうちに死する宰相の悲劇。
目次
第1章 生い立ち
第2章 貴族院議員および議長のころ
第3章 第一次近衛内閣
第4章 第二次近衛内閣までの合間
第5章 第二次近衛内閣
第6章 日米交渉
第7章 戦中の近衛
第8章 戦後の近衛
近衛文麿略年譜