ピンク・トライアングルの男たち―ナチ強制収容所を生き残ったあるゲイの記録 1939‐1945

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ピンク・トライアングルの男たち―ナチ強制収容所を生き残ったあるゲイの記録 1939‐1945

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  • サイズ B6判/ページ数 207p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784768477755
  • NDC分類 946
  • Cコード C0030

内容説明

封印された歴史に迫る衝撃の書!同性愛ホロコーストの実態が、いま明らかに。

目次

第1章 「頽廃的」の廉で逮捕、有罪宣告
第2章 ザクセンハウゼン・オラニエンブルグ強制収容所へ
第3章 ザクセンハウゼン、拷問・虐待強制収容所
第4章 フロッセンビュルク強制収容所
第5章 ポーランドの少年、ジプシーのカポ
第6章 SS収容所指揮官「ほこりちゃん」
第7章 拷問、死体焼却
第8章 ピンク・トライアングルのカポ
第9章 収容所売春宿、ディルレヴァンガーSS囚人師団
第10章 終焉、帰郷

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

印度 洋一郎

5
ナチス体制下、同性愛者は強制収容所に入れられ、ピンク色の三角形を囚人服につけていた。変名の著者(戦後の西ドイツ社会の実情を暗示する)が自身の収容所体験を、別の人物の名前で記録している。収容所内での同性愛者はロマ民族と共に最下層に位置づけられ、他の収容者(特に政治犯)からも差別されていた。しかし、この本に登場する人物は刑事犯である囚人長達の”愛人”になることで生き延びる。彼らの庇護で重労働を逃れ、ドイツ敗戦まで生き延びた。しかし、戦後の西ドイツは同性愛者の収容について一切保証せず、社会も存在を黙殺したという2021/10/17

海星梨

4
絶版ぽいので、図書館にリクエストしました。わざわざ県立図書館から届けられた本をいつもより丁寧に扱いつつ読み読み。この本の主人公はうまく立ち回って生還してるけど、運と能力がなければ生き残れなかったということなんだと解釈。同性愛者だから補償がうけとれなかったということにぞっとしつつ。迫害は続いてたってことだ。また、筆者自信の辛い経験や目にした悲惨なことの子細は心象ストレスから多くは書けてないじゃないかと感じた。だからここの感想にあるように「軽く」感じられた面はあると思う。2016/02/14

xxx

2
ナチ強制的の同性愛者迫害に関する貴重な記録である。ユダヤ、ロマ迫害と同じ人道に反する大きな事件であるにも関わらず注目されない事に疑問を感じる(当事者が語り出せない背景に社会のホモフォビアがあるだろう) SSによる虐待、囚人内のカースト制度による二重の差別、解放後も保証が受けられないなど彼らの受けた仕打ちは酸鼻を極める。ナチの同性愛迫害の背景には優生学と、男性至上主義がある。二度とこのような出来事が起こらないよう(もしくは他の地域では起こっているかもしれない)こういった歴史を学ばなければならない。2018/10/16

cijimachang

1
著者が強制収容所(KZ)で過ごした6年間の間に一体どれだけの殺戮が行われたのか。生き残った著者の記録がいかに貴重であるか、という文献の大切さもさることながら、人間の矛盾、許しがたい圧倒的な悪としての矛盾に、言葉を失う。同性愛者を罵りながら、結局は同性しか居ない環境でカポは著者のようなピンク・トライアングルを身につけるものやポーランド・ロシア出身の若者を稚児にする。ナチ親衛隊は、鞭打ちの刑での叫び声を聞きながら絶頂に達する。こんな矛盾、目の前を覆いたくなるような現実が、実際にたった80年前にあったこと。2021/10/18

あんコ

1
★★★ナチスの時代。同性愛者というだけで収容所に送られた人の実話  

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