内容説明
ドイツ人として20世紀を生きるとはどういうことだったのか。21世紀に残された問題とは何か。旧ソ連・東欧で漂泊の人生を強いられた人びとの肉声から現代史を浮き彫りにする。
目次
第1章 BdV(強制移住者同盟)
第2章 シュレージェン
第3章 ロシア系ドイツ人
第4章 ドイツ人に“なる”
著者等紹介
平野洋[ヒラノヨウ]
1960年、横浜生まれ。ルポライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Lyijykyyneleet
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国・民族・戦争という、個人ではどうにもならないものに翻弄され、自分が何者なのかを問う人々を描いた本。 第二次大戦が終わり、冷戦が終わっても、国と国の小さな狭間で生きる事を余儀なくされた人々の苦悩は終わることがない。 我々にしても、普段は日本人である事など殆ど意識しないけれど、我々に貼り付いた「日本人」というラベルは決して剥せるものではなく、良く言う「世界市民」が、そんな簡単な代物ではないと言う事がこの本から強く伝わってくる。 ナショナリズムとは何か、民族の文化とは何か、について考えさせられる本でした。2011/11/17