内容説明
「やめられない」「とまらない」は、意志が弱いからじゃない!!脳のメカニズムから回復まで、精神保健福祉士・高部知子が「依存症」をやさしく解説。
目次
第1章 依存症とは
第2章 依存症のメカニズム
第3章 アルコール依存症
第4章 薬物依存症
第5章 ギャンブル依存症
第6章 女性の依存症
第7章 治療と回復
第8章 予防のために
著者等紹介
高部知子[タカベトモコ]
1967年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科卒。心の専門家を育てる「悠學塾」主宰。医療法人「十全会グループ」顧問。中学生の時にスカウトされ、NHK『ガラスのうさぎ』でデビュー。以後、『積木くずし』や3人ユニット「わらべ」などで活躍。結婚・出産を機に引退。精神保健福祉士、認定心理士、東京都認定薬物専門講師、浄土宗西山深草派教師などの資格をもち、全国で講演や教育セミナーを行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カッパ
17
依存症のいろはが学べる本。覚醒剤がドイツからの逆輸入なんてしらなかったり。家族のあり方も関連してることを学びました。また、ギャンブル依存症が日本は諸外国と比べて多いなどしらないことは多い。そんな風に感じました。2016/11/03
majiro
8
いや、びっくりしちゃったなあ(今年はなんかそういう本が多い)。いろんな依存症を、とてもわかりやすく説明してあって、もちろんすごく詳細なことには触れていないにしても、おおまかなことがかなりきちんと把握できるように書かれていた。社会の対応の推移なども記されていて、「クロスロード・センター」を思い出しながら読んだ。ヒロポンの意外な歴史とか、女性の依存症の性質とか。いろいろ、ためになった。2015/10/29
秋桜
4
高部知子という名前を聞いて、あの3人ユニット「わらべ」と思い浮かべるのは私と同年代かな?そう、あの高部知子さんが書いた本です。彼女は、精神保健福祉士の資格をとり全国で講演をしてるそうです。様々な「依存症」について書いています。アルコール依存症、ギャンブル依存症など。若い人たちがスマホゲームなどで多額の課金をしてしまい、ゲームをしてる間は、嫌なことを忘れられるというのも依存対象になるそうです。ゲームとの適度な付き合いも脳の活性化にもなるようで。日常生活に支障が出ない程度がいいのだけど。。2016/05/19
ybhkr
2
依存症の本は信田さよ子さん以来。新しい情報もたくさん入っていてすごく熱心。積木くずし、タトゥー、ボディピアスのイメージだったのでびっくり。だからこそのシンパシーなのかもしれない。わたしは過食が依存で健康を著しく害するレベルまで来ていて薬物療法などもやっているけどなかなかむずかしい。ストレスや高EE家庭だったこと、セルフネグレクト的な部分も含めて思い至るところはたくさんあった。自助グループも検索してみたけどあまり興味を持てなかった。やはり学びながら実践ですかね。専門家の力も大事。相性が大事。2018/03/06
aoiro
2
3大依存症、その他嗜癖、その回復、予防策がおおまかにわかりやすく書かれてある。終始、依存症者に対する著者の温かいまなざしみたいなものを感じた。最近の回復におけるプログラムとして(マインドフルネス、弁証法的認知療法、SMARPP)があるとごく軽く紹介している。本書で紹介されている『世界で一か所でもいい、依存物質・行為を使いたい、使ってしまったと言える場所を持つことが大事』という考えに共感する。海外の依存症対策と日本の対策、文化・考え方も違うので難しいところだが、臭いものに蓋や排除ばかりでは更生しにくい。2016/06/13