内容説明
「老後破産」や「孤独死」、「高齢者虐待」という現実と日々向き合う公務員がいる一方で、“奉仕の精神”を忘れゆく公務員もいる―。だから、オンブズマンもつらいよ。若者の街「渋谷」も、高齢者問題は山積み!
目次
第1部 セレブ区福祉部の現場から(新人女性ケースワーカーが初日に泣いた;福祉に優秀な新人を;「生活保護をやりたい」職員がいない;元ケースワーカーが語る強烈な体験;生活保護受給者の人生 ほか)
第2部 オンブズマンはつらいよ(なぜ、福祉に優秀な新人をあえて投入するのか?;「白アリ公務員」はどんな人か;懲戒免職された「単労」;笹塚図書館の暴君;生まれて初めて、人を訴えた ほか)
著者等紹介
山谷哲夫[ヤマタニテツオ]
1947年、富山県高岡市生まれ。72年、早稲田大学第一文学部卒業。74年、文化庁在外研修員として、英国映画協会にてドキュメンタリー映画を学ぶ。96年、西オーストラリア大学客員研究員。80~99年まで日本映画学校(現・日本映画大学)でドキュメンタリー映画を教える(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よこしま
27
裏渋谷と闇公務員。◆華のある渋谷区。一人のオンブズマンが役所内部と暗い一面が強い地域の実態を開示します。◆区内一部が高齢化した貧困地域でして。国民健康保険の滞納や生活保護を受けるレベル。区職員も高齢化しており、新人職員に力を入れ2025年問題に取組む姿勢は見事です。しかし事務職や技術職とは別な単労と呼ばれる職員の、民間の倍以上の年収で休みまくり、バイトを兼ねているなどの問題点も。◆他の自治体も同じかなと思いつつ、公園を施錠しホームレスを追い出した件に触れてないのは人権無視で。この件も福祉ですから残念です。2015/11/07
hatagi59
4
本町、幡ヶ谷、笹塚あたりは裏渋谷なんて言われているのか。 まぁ、そう言われても仕方ないかもね。どちらかというと中野区という感じなのかもね。 40後半,50代の職員と2,30代の職員とでは、志、能力、市民意識が違うとは、その通りなんだろうな。恐らく、報酬に見合った人が少な過ぎるのだろう。 それにも増して驚いたのが、単労(警備、用務、運転、清掃等)の報酬の高さ。高卒、コネ採用がメインだとか。ぬるま湯の飼い殺しって・・・。年金、退職金も払いたくないからFireでお願いします。 2015/11/19
よく読む
3
生活保護に関する本です。渋谷の表の華やかな顔の裏には、生活保護や孤独死に苦しむ人たちがいます。酔っていたのもあっていまいち読みこめず。2017/09/27
takao
0
渋谷区民オンブズマンの攻防2017/12/30
ぐり
0
無償ボランティアで渋谷区の行政監視人(オンブズマン)を15年務めた方の記録。主に生活保護周辺を取り扱う福祉部のお仕事の過酷さと「単労」職種の方の給料の多さ(一部の方については怠慢ぶりについても)について取り上げられています。 公務員の名前を出してその発言を記録するなんて本はみたことがありませんでしたので、なかなか衝撃的な一冊でした。納税意識は大切。2016/03/10