内容説明
ナチスの苛烈な民族主義から敗戦を経て民主化へ。移民国であることを認めなかった戦後ドイツは事実上の多民族社会を形成。その変化の要因と経緯を一次史料から明らかにする。
目次
序章 社会史研究の現場から―文書館の一次史料と居住の社会史
第1章 労働移民とナショナリズム―戦後(西)ドイツの外国人労働者をめぐって
第2章 外国人労働者の導入と西ドイツ労働市場の制度化
第3章 外国人労働者の組織的導入への道―イタリア人労働力募集協定の成立過程
第4章 労働移民と健康政策―西ドイツ一九五〇・六〇年代
第5章 労働移民と居住
終章 現在の労働移民問題へ向けて―歴史研究者の眼から
著者等紹介
矢野久[ヤノヒサシ]
1950年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。1983年、ルール・ボーフム大学博士号取得。慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程満期退学。慶應義塾大学経済学部助手、助教授を経て1996年から教授。1996年、2005年ルール・ボーフム大学客員教授。ドイツ社会経済史専攻。研究領域はナチ時代の社会史、戦後ドイツの外国人労働者の社会史の他に、ドイツの犯罪と警察の社会史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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