内容説明
「記号論」というのは役に立つ流行り言葉だ。ちょっとした軽いパーティーに出たり、それらしい映画館のロビーをぶらぶらしたり、適当な新聞の日曜カラー版を読んだり、深夜のテレビでそこそこの芸術番組を見たりすればそれが分かる。
著者等紹介
コブリー,ポール[Cobley,Paul]
ロンドン・ギルドホール大学で上級講師としてコミュニケーション学を教えている
ジャンス,リッツァ[Jans,Litza]
イラストレイター、アニメイター。アニメイション・アンド・メディア・スタディズでズ非常講師を務める
吉田成行[ヨシダシゲユキ]
1962年生まれ。東京大学教養学部教養学科(科学史科学哲学分科)卒業。国際大学大学院国際関係学研究科修士課程修了。翻訳家・経営コンサルタント
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
30
本書でも踏み切れなかったハードル 記号論は、難しく、何度読んでもわかりません。 10回読めば、多少でも切り口が得られるかと挑戦中です。 専門書は、ほとんど歯が立たずにいます。 日々、記号を利用した仕事をしているのに恥ずかしい限りです。2023/01/18
白義
8
言語的記号を中心にしたフランス系だけではなく、生命一般の汎記号論を構想したパース以後のアメリカ記号学やロシアの言語学、フォルマリズムなどにも触れられているのが特色。やっぱりパースの記号論って結構単純ではなくて、ここで挫折する可能性が高いと思う。ただ、ここを乗り越えたら結構面白い。人名を出しすぎて内容が薄いというのは確かにそうだが、名前を出しながらきちんと全体をやった本は少ないのでこれはありだと思う2012/10/02
左手爆弾
2
言語のみならず医術的な意味を持っていた記号(プラトン・アリストテレス・ストア派)が本格的な記号論へと展開するのは19世紀後半から20世紀にかけて。本書ではソシュールとパースが源流とされる。前者においては、通時的(歴史的)な言語から共時的な一般言語の分析に焦点が当てられることになり、シニフィアン-シニフィエの二項を問題にする。これに対して、後者は、表象・対象・解釈項の三項を問題にし、さらに変数を増やしていく。記号論は一方では言語研究だが、ロラン・バルトのように文化や政治の分析に特化したものも存在する。2016/04/09
ろじ
2
初心者向けじゃねえなwwと思ったり。例えが、なんとなく理解している人じゃないと理解し得ないような内容な気がする。まあ言語学をやろうと思ってる人からしたら当たり前の言語学用語かもしれないけど。でもまあ人の名前が多い分、派生とかがわかりやすくてよかった。2014/06/25
まりこ
1
“初心者向け”か?学者の名前は多く記されているが、肝心の記号論については薄いような…。2009/08/22