内容説明
絶海の孤島でアホウドリ猟に従事するため、日本人が10軒ほどの木造家屋を建てた。半年後、その島に太平洋横断海底ケーブル敷設の調査活動中のアメリカ軍艦が姿を現した。そして、アメリカ合衆国がこのミッドウェー島の領有を宣言したことを島民に告げる…。硫黄島を発った11試特偵が南鳥島に降り立つ。日本初の4発陸上機は南鳥島から、さらに遥か東のミッドウェー島を目指す。日米開戦となった際の真珠湾攻撃計画を検証するために。昭和16年12月7日の深夜、第4艦隊麾下の第6水雷戦隊と第2航空戦隊がウェーク島に向かう。決戦を前に山口多聞の緊張が高まる…。
著者等紹介
林譲治[ハヤシジョウジ]
1962年、北海道生まれ。ナイキミサイル基地訴訟で揺れ、千歳基地が隣接するという環境で育ったため、幼い頃より軍事や防衛問題に関心を抱く。戦略シミュレーションの原案などで活躍後、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Meistersinger
2
明治期に日本人が定住したことで日本領となったミッドウェー島。軍事戦略的に面白いけどイマイチ微妙な意義のこの島を、大型爆撃機を使った真珠湾攻撃と絡めて描いていく。島の使用方法が定見もなく変化していくなど、お馴染みの官僚的な海軍の姿は面白いけど、作戦はかなり複雑でどう進むのか。2013/12/10
ikedama99
0
久しぶりに、架空戦記物を読みました。息抜きにはもってこいか。零式大攻の姿がわからないのは、残念。ただ、ミッドウェー島が日本領だったら・・という視点からの発展は、いつものごとく面白い。そして、戦いが戦いだけで始まったりしないことも見せてくれる。その視点も「さすが」と思います。続きも読みたいですね。2013/02/17