内容説明
モノに出遭い、世界へ向かう。近代ミュージアムの設立の経緯と理念を丹念に分析し、陶冶論的考察に基づく「ミュージアムと教育」の未来予想図を、鮮やかに描き出す。原点回帰への提言。
目次
教育学から見たミュージアムの危機―誤解された目的
第1部 ミュージアムとは何か―その歴史的再構築(世界をもう一度―普遍的に再現するというミュージアムの要求はいつ始まり、いつ終わりを迎えたのか;コレクションの歴史と陶冶理念の誕生―近代ミュージアムの起源をもとめて;芸術とミュージアム―展示演出のジレンマ;ミュージアムと学校―いまだ軽視される関係の歴史)
第2部 ミュージアムの可能性―その理論的考察(モノで物語る―ミュージアムにおけるナラティヴの可能性と限界;モノの陶冶価値―あるいはミュージアムの可能性;アゴラ―ミュージアムの将来のために;「歴史は戯言」―歴史ミュージアムで年代順展示に替わる代案はあるのか?)
第3部 ひとつの試み―ヴァーチャル教育ミュージアム「デジタル世界図絵」(ヴァーチャル教育ミュージアム「デジタル世界図絵」構想;「デジタル世界図絵」の展示品選択基準と記述方針)
著者等紹介
パーモンティエ,ミヒャエル[パーモンティエ,ミヒャエル][Parmentier,Michael]
1943年生まれ。2008年までフンボルト大学(ベルリン)教授。専門は、ミュージアム・エデュケーション、一般教育学(とくに美的経験と陶冶の問題)
眞壁宏幹[マカベヒロモト]
1959年生まれ。慶應義塾大学文学部教授。慶應義塾大学社会学研究科単位取得退学。専門は、陶冶論(美・芸術と人間形成)、ドイツ教育思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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