民族の表象―歴史・メディア・国家

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  • サイズ B6判/ページ数 305,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784766413106
  • NDC分類 316.8
  • Cコード C1020

出版社内容情報

民族とは関係性の産物であり、メディアによる構築物であるという観点から、ユダヤ人、イスラエル/パレスチナ、ドイツ人、アメリカ人、キューバ人、ラテン・アメリカン、中国人、日本人それぞれの「民族」イメージ形成過程を分析。「民族」とは何かを明らかにする。

内容説明

「民族」とは近代に作られた観念的共同体だが、その核心をなすのはコミュニケーションの媒体である言語そのものではなく、いわゆる「メディア」によって伝えられる多種多様なイメージの集積物であり、その意味において「民族」とは「メディア」による構築物である。―本書では、民族とは関係性の産物であり、メディアによる構築物であるという観点から、ユダヤ人、パレスチナ人/イスラエル人、ドイツ人、アメリカ人、キューバ人、ラテンアメリカン、中国人、日本人それぞれの「民族」イメージ形成過程を分析。「メディア」を通じて、自己や他者を意識することから始まる自己相対化や他者像形成のプロセスを検証し、「民族」とは何かを明らかにする。

目次

ユダヤ人イメージ―ヨーロッパにおけるユダヤ人像の特質
ドイツ的・ドイツ人であるとは何か―資本と人種
近代日本の国家イメージ形成における和歌の機能―桜の表象を中心に
国を捨て新天地をめざすのは不義か?―詩経解釈に込められた国家への帰属意識の変遷
時計、石鹸、星条旗―産業社会の出現とアメリカ的身体の形成過程
社会主義国キューバで発せられる「黒人」の声―ラップ、人種差別、そして革命
ステレオタイプとコミュニケーション―映画におけるラテンアメリカのイメージ表象
パレスチナ/イスラエル紛争における「敵」イメージの形成

著者等紹介

羽田功[ハダイサオ]
慶應義塾大学経済学部教授。1954年生まれ。慶應義塾大学文学部卒業(1976年)後、同大学院修士課程、博士課程修了(1982年)。1995年より現職。専門分野はユダヤ人問題、19‐20世紀転換期ドイツ文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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金吾

18
面白いとはいいがたいですが、興味を持たされる一冊でした。民族をどのようにとらえるかいろいろなアプローチがありました。よくわからないものもありましたが、「近代日本の国家イメージ形成における和歌の機能」は面白かったです。2021/02/28

在我壷中

0
過日の『民族の虚構』と併読するのでしたが、中々難しい。『民族』我々(私の)意識には先ずはユダヤ人を、小室直樹は『人類へ国が形成されて以来、今日までその位置へ在るのは日本、一度も国を持たざるはイスラエル』と。世界の経済を支配するユダヤ人、ヒトラーは何を?何故?・・・と。私には未来へ向けての『危惧』『杞憂』かと。差別が対立を対立が新たな差別を『価値観』と共に未来へは『平和』『経済』そして『宗教』。人類とっての民族、宗教・・・価値観、経済。『平和』の基本とは原典とは。自然への享受そして恭順。止めよ!vs自然 2014/08/24

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