内容説明
物語を人物でたどる山本淳子の人気連載とスペシャリスト17人によるQ&Aで読み解く!きっとあなたも、のめり込む。『源氏物語』との新たな出逢い。
目次
第1部 人物でたどる『源氏物語』~源氏物語をめぐる人々
第2部 『源氏物語』のここが知りたい―ズバリ回答Q&A(紫式部と『源氏物語』、物語が作られた時代について;『源氏物語』の登場人物、内容について;『源氏物語』の中のくらしについて;現代語訳、和歌について)
著者等紹介
山本淳子[ヤマモトジュンコ]
平安文学研究者。京都学園大学教授。『源氏物語の時代』で第29回サントリー学芸賞を受賞。『源氏物語』や紫式部の日記、和歌を新しい視点で研究し、注目を集めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
双海(ふたみ)
10
人間を描いた『源氏物語』は人物から読むことでさらに深く味わうことができる。本書の前半は、列伝の形式で人物ごとに記述している。後半はQ&A形式を展開。たとえば「平安時代の女性の美容法とは?」など。「光源氏と若紫を、ロリータ(幼女性愛)のように言うのは正しくない。光源氏はただ娘のような若紫に癒され、若紫は兄のように光源氏を慕っていたのだ」→私も同感。ロリコンという短絡的な説は斥けたい。ただ、若紫を引き取って4年後、女性として見事に成長した若紫の処女を奪ってしまうのだが…。夢見がちな少女の日々は終わってしまう。2023/02/01
k
4
“あさきゆめみし”を読み、山本淳子さんの本を何冊か読んだので、おさらいというか復習になった。Q&Aにあった、光源氏を始め登場人物たちの本名が書かれていなくて、当時は実名で呼びかけるのが失礼、ということをあらためて理解した。歌の少ない巻は恋が発展しない巻というのもなるほどだが、漫画版を読んだ時はついとばしていたので今度は味わいたい。2023/12/11
ニョンブーチョッパー
4
★★★★★ 前半の「人物」にスポットを当てた紹介が一人ひとり程よい長さでスッキリ頭に入ってくる。後半の「『源氏物語』にまつわるQ&A」も初心者向けの程よいレベルだし、『源氏物語』の内容把握の助けにもなってGood。ほんのタイトル通り『源氏物語』が読みたくなる。『源氏物語』の作者が紫式部だということが、『紫式部日記』に記述があったという幸運によって判明したのだということは今回はじめて知った。また、作者が紫式部一人によるかどうかはっきりしないという点も知らなかった。↓2019/04/19
向日葵
4
源氏物語の各キャストのキャラと和歌の紹介。難しい原文や現代語訳は殆どなく、教科書ぶりの初読者向けです。Q&Aも分かり易く読みやすい。文中にある通り、マンガ『あさきゆめみし』も王道ですが、とっつき易くオススメ!好きなタイプは紫の上と藤壺中宮。以外に古風派。2011/10/09
りず
3
本当に初心者向きで、色々読んでいる私には物足りなかった。でも古典に苦労している学生さんや、これから古典に入ろうとしている読書家さんにはとてもいいきっかけ造りになる本だと思う。円地文子訳はまだ読んだことがないので手に取ってみようかな。 2018/01/28