内容説明
本をつくるときに欠かせない印刷や加工の現場を、ブックデザイナー・名久井直子が訪ねます。そこには、現場でしかわからない、匠たちの細やかな気遣いや長年培ってきた技が惜しげもなく使われていました。
目次
活字鋳造―株式会社中村活字・活版印刷―有限会社弘陽
インキ製造・販売―女神インキ工業株式会社
製本―大口製本印刷株式会社
スクリーン印刷―熊沢印刷工芸株式会社
小口印刷―図書製本株式会社
製函―株式会社加藤製函所
古書修復―東京修復保存センター
薄紙印刷―三英グラフィック・アーツ/三英印刷
バーコ印刷―バーコ・ダイワ株式会社
ダンボール製造・フレキソ印刷―株式会社クラウン・パッケージ〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
73
活版印刷を始めとする本の印刷技術や製本技術をまとめたもの。本を収める函ひとつ取っても、きめ細かい調整と熟練の技術が必要なことがよくわかる。そしてそんな繊細な製品が大量に流通されていることに感謝しなければならないと思う。2019/10/13
栗羊羹
16
匠たちの技、本に対する情熱をたっぷり見せていただきました。今となっては重要文化財級の活字鋳造、書籍を保護するための函づくり…あ~見てみたいな〜ナビゲーター役の名久井直子さん、石田衣良著[チッチと子]の装幀をなさった方です。2021/12/04
びすけっと
11
2011年5月刊。初出 デザインのひきだし。遠征先図書館出会い本。村山早紀さん「ルリユール」を読んで以来、本づくりの職人さんを知りたいと思っていました。おお、まさしく。活字や活版印刷、インク、製本、等々。もっともっと技術分野あるし、職人がいらっしゃるのでしょうけれど、まずは満足、お腹いっぱい。辞書の小口への印刷がはんこみたいだと感じました。薄紙印刷は両面同時に印刷し両面の文字が重なるようにするということになるほどと思いながら、その技に驚き。ほお~がたくさん。2014/08/25
deerglove
3
印刷、製本、加工の技。モノとしての本の魅力を語るなら、それぞれについての深い見識が必要だ。印刷技術の種類の多さ、幅の深さには確かに感心するけれど、誰がどんな本をどうやって残そうとしているのか、また、目の見えない方々への対応はどうなっているのか、いろいろ気になってしまいました。2016/06/18
あられ
2
職人の技 これからも受け継がれていくといい。2014/08/30