感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
78
「ブラック・ジャック」で医師に憧れた子どもは多いはず。著者もその一人。内科医になり、医師の視点からブラック・ジャックを解釈する。連載された1973-1983年時点で診断できなかった抗NMDA受容体抗体脳炎やたこつぼ心筋症を示唆する、手塚治虫の阪大医学生時代の鋭い観察眼を検証する章も面白いが、「勘当息子」など優れた内科的診療と外科医としてあえて切らないという高度な臨床判断の凄さなど医師としての本質を描くものに共鳴する章が心に響く。ブラック・ジャックは時代を超える。それは医師としての原点を思い起こさせるのだ。2021/03/18
youmar Jr.
28
手塚治虫=天才2022/09/08
ちゃんみー
20
漫画ブラック・ジャックは言わずと知れた手塚治虫先生の作品です。タイトル言われたら内容が言えるぐらい何度も読んだものです。医療マンガなのに人の暖かさを感じることができ、少し医療知識の知ったかぶりもできました。さて、著者の内科先生はこのマンガに出てくる患者の症状からのブラック・ジャックの見立てやいかに?!という感じで分析しております。当然、手塚治虫先生を尊敬して書かれていることは、よーくわかります。2021/12/11
tom
18
大昔に読んだブラックジャック。彼の診断はどれほどに凄いのかということを現役内科医の國松センセが書いた本。この本は、最近読んだ病理医市原真さんの「Dr.ヤンデルの病理トレイル」で紹介されていたもの。無認可医師のブラックジャックの人道主義にあふれた手術物語として読んでたのだけど、國松センセによれば、当時の最先端の医療技術が盛り込まれていて、先見性も高いものだった。そうですか、ブラックジャックは凄かった、手塚さんも凄かったのだと思いながら読了したのです。2021/11/03
くさてる
14
マンガ「ブラックジャック」に登場する様々な症例を、現役内科医が解説し推理する内容。正直言って、専門的過ぎて分からないところもあるのだけど(著者も読者対象はまず、医学生と臨床医、そのあとでBJファンと記しています)それでも、著者のBJへの思い入れとリスペクトがびんびん伝わってくる内容に一気に読まされました。ミステリの謎解きのような面白さがありました。対象への愛あってこそのこういう本だと思いました。面白かったです。2020/07/25