超限戦―21世紀の「新しい戦争」

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  • サイズ B6判/ページ数 286p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784764104983
  • NDC分類 391
  • Cコード C0036

内容説明

「ルールのない戦争」が始まった。中国現役軍人による新戦争論。

目次

第1部 新戦争論(いつも先行するのは兵器革命;戦争の顔がぼやけてしまった;教典に背く教典;アメリカ人は象のどこを触ったのか)
第2部 新戦法論(戦争ギャンブルの新たな見方;勝利の法則を見いだす―側面から剣を刺す;すべてはただ一つに帰する―超限の組み合わせ;必要な原則)

著者等紹介

喬良[キョウリョウ]
1955年中国山西省忻県の軍人の家庭に生まれる。中国作家協会会員。現在、中国人民解放軍空軍政治部創作室副室長、空軍大佐、国家1級作家。全国および解放軍の大賞を数多く受賞

王湘穂[オウショウスイ]
1954年広東省広州市の軍人の家庭に生まれる。1970年末、中国人民解放軍に入隊。中隊指導員、大隊政治委員、副処長、連隊政治委員、師団副政治委員などを歴任。現在、広州軍区空軍政治部に勤務、空軍大佐

坂井臣之助[サカイシンノスケ]
1941年東京都生まれ。慶応義塾大学経済学部卒。日本国際貿易促進協会勤務などの後、73年共同通信入社。2度の香港特派員、編集委員兼論説委員を経て現在、東海大学非常勤講師

劉〓[リュウキ]
1954年北京市生まれ。北京第二外国語大学日本語学科卒業。上智大学大学院文学研究課博士後期課程修了。現在日本大学講師
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Hepatica nobilis

14
中国の現役将校2人が著した新しい戦争の形。偏向して煽情的な内容と予想していたが、意外に普通な内容で拍子抜けする。湾岸戦争が機縁になって見えてきたという従来とはちがう「戦争」は軍事革命どころではなく、ソフトパワーも取り組んで総合的に「勝利」を目指すのだと言う。そうした視点は確かに新しく、中国がこうした理論を足掛かりに対日戦を構想していたらと思うとぞっとはする。しかし9.11のテロに見舞われた米国に同情を示したり詩を引用したり、提示してみせた冷厳なビジョンとそぐわない、むしろ知識人然とした内容である。2017/09/23

あーてぃる

5
一言で言えば「戦時国際法なにそれおいしいの?」である。読む前に知っておくべき知識がある。従来、戦争には制限があった。「民間人をヤッてはいけない」「軍需工場以外をナニしてはいけない」「これから戦争するよと宣う」など実はこれらをことごとく破ってきたのが現在の某大国である。原爆、絨毯爆撃、朝鮮越南中東・・・。本書では更にその範囲を広げ、戦争は武力衝突だけではなく経済、情報、インフラ、人ありとあらゆる階層で行われるという主旨。湾岸戦争後、9.11までの間に書かれ、9.11を予言したともてはやされたが国内絶版。2018/12/15

がんぞ

5
1999年2月に出て本土だけでなく香港などでもよく売れた。アメリカが「一強」の座を手放すことは無くテロ、サイバーテロがそれに向けられる兵器となるだろうと指摘していたのが「戦争の新時代を予言していた」と2001.9.11のあと評価されこの日本語版も同年12月出版され英語版も近日中とある。中国らしく孫子の兵法などの引用もあるがナポレオン、クラウゼヴィッツなども挙げられ「新兵器」「戦争哲学」の分析が主にアメリカが行った1991年湾岸戦争の動機、推移、結果についてなされる。中国の狙いはインターネット閉鎖ではないか2014/05/28

あんさん

3
戦争の手段は軍事面だけでなく、政治、外交、経済、文化、宗教、心理、メディアなどあらゆる領域に及び、それらの組み合わせ、との約20年前の本。論考の7-8割が米国の戦争、特に湾岸戦争が主の印象。ビンラディンはともかく、ジョージ・ソロスのヘッジファンドの活動が金融戦とされていた。何でも戦争に結びつける発想ではどこの国とも仲良くやれないと思うが、甘いとされておしまいだろうか。2020/09/22

蘇芳

1
四半世紀前の現代中国軍事戦略の本。なぜ日本だけベストセラーにならなかったのか。もう遅いけどここまで巨大化したのは経済的だけではないという話。昨年文庫化したのは嬉しい。2020/10/13

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