「飽食した悪魔」の戦後―731部隊と二木秀雄『政界ジープ』

個数:

「飽食した悪魔」の戦後―731部隊と二木秀雄『政界ジープ』

  • 提携先に2冊在庫がございます。(2024年04月24日 18時58分現在)
    通常、5~7日程度で出荷されます。
    ※納期遅延や、在庫切れで解約させていただく場合もございます。
    ※1回のご注文は10冊までとなります
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【出荷予定日】
    通常、5~7日程度で出荷されます。

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ A5判/ページ数 397p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784763408099
  • NDC分類 210.75
  • Cコード C3021

内容説明

731部隊で結核・梅毒の人体実験を企画・実行した二木秀雄。戦後GHQによって免責された彼は、故郷の金沢で時局雑誌刊行を始め、政財界にも人脈を広げる。個人の一生をたどりながら、戦後に連続した731部隊の隊員たちの活動と、医療民主化の裏側での医学者たちの復権をアメリカ公文書などの新資料から明らかにする。

目次

第1部 七三一部隊の隠蔽工作と二木秀雄(ゾルゲ事件と七三一部隊の二つの接点;「悪魔に影を売り渡した男」―二木秀雄の生体実験;関東軍七三一部隊の敗戦と証拠隠滅;再編・継承・隠蔽された七三一部隊;第一次サンダース調査団への隠蔽と免責工作―有末精三と亀井貫一郎の暗躍)
第2部 七三一部隊の免責と『政界ジープ』(金沢でのGHQ工作―二木秀雄の雑誌『輿論』刊行;『輿論』『日本輿論』とCCDの検閲―天皇制と原爆・原子力;石井四郎の出頭からデータ提供とバーターでの免責へ;二木秀雄の大衆時局雑誌『政界ジープ』―免責迂回作戦;帝銀事件におけるG2の捜査妨害―七三一部隊の実質的解散)
第3部 七三一部隊の復権と二木秀雄の没落(二木秀雄『政界ジープ』の逆コース、反共雑誌化;シベリア抑留と米ソ情報戦;サムス准将の医療民主化と七三一医学者・医師の復権;二木秀雄の医薬業界への復権と日本ブラッドバンク創設;二木秀雄の出版ビジネスの謎と「政界ジープ事件」による没落)

著者等紹介

加藤哲郎[カトウテツロウ]
1947年岩手県生まれ。東京大学法学部卒業、博士(法学)。現在、一橋大学名誉教授。英国エセックス大学、米国スタンフォード大学、ハーバード大学、ドイツ・ベルリン・フンボルト大学客員研究員、インド・デリー大学、メキシコ大学院大学、早稲田大学大学院客員教授等を歴任。専門は政治学・比較政治・現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

BLACK無糖好き

16
元七三一部隊総務部企画課長 二木秀雄の生涯を通して、戦後昭和史の裏面を照射。興味を引くトピックスがてんこ盛り。とりわけ二木が創刊した時局雑誌『政界ジープ』で、1948年10月号で組まれたゾルゲ事件特集はGHQ・G2からのリークの可能性があると示唆した件は興味深い。戦後G2ウィロビー将軍に近づき、七三一部隊の隠蔽に大きな役割を果たした「有末機関」や、その後の「河辺機関」、「服部機関」等の暗躍。反ソ反共の動きに乗じて復権を果たそうとする元軍人たち。時代の空気感が濃密すぎる。2017/07/19

CTC

7
17年5月花伝社刊。著者は政治学・現代史が専門の一橋大名誉教授。豊富な先行資料を用いて、元731部隊総務部企画課長で、結核や性病を担当した二木秀雄の戦後を追うことで731部隊が引きずる闇に迫る。 二木は帰国後速やかに出版社を立ち上げて、免責工作の一翼を担い、それが実現したよりは、関係者の医薬業界での社会的復活に関係した。特にのちのミドリ十字、日本ブラッドバンク設立では資金収集で大きな役割を担い、自身も大資金を投入し取締役に名を連ねた。自身が創業した出版社は業界ゴロの温床となり「戦後最大の恐喝事件」も招く。

sasha

3
研究データと引き換えに戦犯訴追を免責っていいなぁって言ったら不謹慎か。上官の命令に逆らえず捕虜を殴ったと戦犯に問われた人もいるんだよな。それを考えると戦争裁判ってなんだろうと思うわ。731部隊については中心的人物であった石井四郎のことくらいしか知らなかったので興味深く読んだ。戦後に二木たちが設立した日本ブラッドバンクは後々の売血問題の引き金になったのかもな。2017/08/08

turutaka

1
人体実験を行っていた石井四郎率いる731部隊のお偉いさん方が、連合国に対して戦犯の免責を取り付けに行ったかを詳細に(少し偏っているが)描いている。まったくもって胸糞悪い連中だ。そして戦争犯罪、東京裁判なんてもんがどれほど茶番だったか分かる。体制がガラリと変化したときに、どれだけ美味しいとこどりを出来るか。終戦時それをやった連中が今の日本の体制を作り上げたのだろう。悪として描かれる731の残党。聖人として描かれる白洲次郎なども結局同じなのかもしれない。少し戦後史を掘り下げたい。

zatugei

0
七三一部隊の人々の戦後を追う。第二次大戦後も世界はバラバラで、その隙間にうまく入り込んで生き抜く人たち。彼らを利用するアメリカとソ連・中国。終戦ではなく貫戦という言葉があることを初めて知った。人名、書名が多く、かなり読みにくい。2017/09/22

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/11615115
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。