内容説明
第二次大戦の敗戦国、ドイツと日本。戦後、戦争犯罪を裁いてきたドイツ、裁かなかった日本。日独両国の若者が、憲法9条の世界史的な意味と価値について、自分のことばで語り合う。
目次
1 人類にとっての憲法九条(憲法九条、日本人には「もったいない」;九条を「生かす」道を;アジアの人々と「つながる」ために ほか)
2 対話編(九条、弱きものへの愛―木下恵介監督の世界;九条にこめられた「加害・被害」の記憶;ドイツ人の私も「九条廃止」に反対 ほか)
3 改憲論に直面して(不毛な「押しつけ」論;難民の「沈黙が語る」もの;「九条二項」こそ平和主義の証 ほか)
著者等紹介
加藤周一[カトウシュウイチ]
1919年生まれ。東京大学医学部卒業、医学博士。評論家。カナダ、ドイツ、アメリカ、イギリス、イタリア、メキシコ、中国などで教鞭をとる。「九条の会」呼びかけ人
浅井イゾルデ[アサイイゾルデ]
1957年、南ドイツに生まれる。フライブルク教育大学卒業。翻訳家として日本文化をドイツに紹介。主な翻訳に、高柳誠、那珂太郎、白石かずこの抒情詩。散文では古井由吉、町田康の作品など。劇では、岸本一郎、井上ひさしの喜劇。ベルリン映画祭上演用を含め、日本映画のドイツ語字幕作成
桜井均[サクライヒトシ]
1946年生まれ。東京大学フランス文学科卒業。NHKでエグゼクティブ・プロデューサーとして主にドキュメンタリー(『東京裁判への道』、『薬害エイズ』、『21世紀の潮流シリーズ』など)を制作。現在、NHK放送文化研究所でアーカイブス研究。立命館大学客員教授。東京大学大学院、明治学院大学などで非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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