内容説明
急増する自衛官の自殺を追う!イラク派遣の陰で何が起こっているのか?サラ金・女遊び・酒・ギャンブル…自衛隊内に横行するイジメ・暴力・規律の乱れ「借金」を通して垣間見えてくる、まじめで、やさしい、でも、どこか愚かで世間知らずな、フツウの自衛官の告白集。その心に迫る。
目次
プロローグ 挫折したある幹部自衛官
1章 激増―借金苦の自衛官(ある海自官の告白;暴力潜水艦物語;出稼ぎ自衛官物語;人間関係はつらいよ;パチンコ漬けの先輩は今どこに……;自殺という日常)
2章 護衛艦「さわぎり」自殺事件(悪夢;「日本のために」;護衛艦「さわぎり」;暴かれる新鋭艦の実態;戦いは続く)
3章 マジメで優しい自衛官(ルポ・モザンビークPKO;ルポ・東ティモールPKO―老人たちが語る「日本軍の記憶」)
エピローグ 自衛官は何を思う
著者等紹介
三宅勝久[ミヤケカツヒサ]
1965年岡山県生まれ。フリージャーナリスト。大阪外国語大学イスパニア語学科卒。フリーカメラマンとして中南米・カリブ・アフリカ諸国で取材活動。その後「山陽新聞」記者。2002年より再びフリー。「債権回収屋“G”―野放しの闇金融」で第12回『週刊金曜日』ルポルタージュ大賞優秀賞。『週刊金曜日』連載の武富士批判記事をめぐり、同社から1億1000万円の損害賠償を求める訴訟を起こされ係争中
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感想・レビュー
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かおりんご
3
こんな時期に読む本じゃないけれど、積ん読になっていたので、手に取りました。がんばっている彼らの内情を垣間見た気がします。自衛官だって、人間だもの。無理、しないでください。2011/03/19
dellasera
2
自衛官の借金事情・自衛官のいじめ・自衛隊の海外派遣、この三つが大きな柱となっている。閉鎖的な環境に置かれているから、自衛官は一般人の判断が下せなくなっているように思える。いじめとか中学生かよ、という感じだが、大人の自衛官がやっているというと知ると、背中に冷たい汗が走る。自衛隊はもっとオープンになった方がいい気がする。あと、言葉の誤用と誤記が5ヶ所ほど見受けられた。こういうのを見つけてしまうと、本自体も信頼できるかどうか疑わしく思えてしまうから、なくした方がいいと思う。2011/06/22
おたきたお
1
なぜ自衛官に自殺が増えているのか?解は「組織の特性(縦割り意識の強さ、密室性)」だ。警察や官僚組織も同じ構造なのだろう。後半はモザンビークのPKO(1998年)の同行レポートである。日本での組織内の仕事から一転、カルチャーショックの連続だ。他国軍との駐在生活の違い、モザンビーク社会の荒廃。特に後者は小学校への教材のカンパの仕方で悩む隊員の姿が人間くさい。ぜひ日本に戻ってから他の隊員に伝えて欲しいと思った。2006/01/01
樹燐
1
なんか書き方がもやもやする。2011/05/22