内容説明
今日、最大問題となった安全とリスクと責任について「日本という方法」を大胆に提言する。
目次
三・一一
リスクとは何だ?(連環篇;遊蕩篇)
日本の背中が見えない
著者等紹介
松岡正剛[マツオカセイゴウ]
1944年、京都生まれ。早稲田大学中退。東京大学客員教授、帝塚山学院大学教授を経て、現在、編集工学研究所所長、イシス編集学校校長。日本文化、芸術、生命科学をはじめ膨大なジャンルに縦横無尽に橋をかけ新しい思考の提案を続け、その活動は執筆、講演、プロデュースなど多岐にわたる。各界のリーダーに日本文化を伝承する私塾「連塾」を定期的に主宰。2006年、世界の知を集大成した『松岡正剛千夜千冊』(求龍堂)を刊行。2009年には、丸善・丸の内本店四階に「千夜千冊」の世界を具現化した「松丸本舗」をプロデュースし、出版業界を瞠目させる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ルル
5
自分の思考の浅さを突きつけられる一冊です(>_<)2015/12/23
米川青馬
4
読了。セイゴオ語録の第三弾。いろいろ考えされられる。たとえば、次の一文。「最近の日本人たちはなぜ自分で決断しないくせに、何かを嫌うための付和雷同をしてしまうのか。」確かにその通りだ。僕もそうだけど、タバコも紳助も何もかも、ワイドショーのような長いものに巻かれて嫌っている節がある。こんな文もある。「危険やリスクは何から生じるかといえば、有事から生じるのではなく、平時にその有事がひそんでいたと思わなかったからなのである。」原発はまさにそうで、だからそう思わなかった僕らひとりひとりにも原発の責任はあると思う。2011/09/22
Akito Yoshiue
2
3.11直後と世論も空気も変わってしまった今こそ響く言葉が多かった。2015/08/16
はるゆう
2
震災後に書かれたものだろうか、リスクに関することがやや多い。結局のところ、リスクとは何なのか、ITや金融工学をもってすれば、ヘッジできるものなのか。というか、ヘッジする必要があるのか、とか、いろいろ考えたけど、個人的にはよくわからん・・・。「生産と消費がシステム自体の存続のために食われている」、ってのは、ずっと思っていたことを得た気分であった。2013/08/15
ゆたか
1
4冊のセイゴオ語録の中で一番好き。「少数者の意見をちゃんと聞くのが民主主義なんですよと学校で教わったけれど、そのくせ結論はみんなが手を挙げて多数決で決めるのが民主主義なのだ。いったい少数者に意見を求めたのは何だったのか。」(p.163)小学生の頃こういう疑問は抱いたことがある人はおそらく多いだろう。でも、こうして明確に文章化した人は多分驚くほど少ない。こういう言に出会うのも読書の楽しみの一つである。2013/01/31