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生きる言葉シリーズ
熊田千佳慕の言葉―私は虫である

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  • サイズ B6判/ページ数 173p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784763010056
  • NDC分類 726.5
  • Cコード C0095

内容説明

命が生まれてきた根はみんな一緒。どんな命も、愛するからこそ美しいと思うんです。98歳まで現役で、虫や花を愛し描き続けた細密画家。“プチ・ファーブル”と呼ばれた著者が遺した未発表「語録ノート」を中心に、珠玉のメッセージを多数掲載。

目次

暮らす―流れのままに
仕事―手を通して伝わるもの
道―ひたすらに描く
自然―無心の美しさ
虫たち―小さな命
いのち―愛するから美しい

著者等紹介

熊田千佳慕[クマダチカボ]
1911年(明治44年)横浜市生まれ。細密画家・童画家。幼少時代は病弱で、庭先で虫や花と遊んで過ごしていた。この「小さな世界」との出会いと、父から聞いた「ファーブル」の存在が童画家の道を目指す原点となる。東京美術学校(現・東京藝術大学)鋳造科在籍のまま、山名文夫に師事し日本工房にデザイナーとして入社。同僚の土門拳とポスターなどを数多く手がけた。1945年、結婚から八日後、横浜大空襲で焼け出され、父も喪う。厳しい現実に直面するも、定職を捨て絵本の世界へ身を捧げる決意をする。驚異的な細密描写のため大変な時間を要し生活は困窮したが、七十歳で「ファーブル昆虫記」の作品がボローニャ国際絵本原画展に入選し、一躍脚光を浴びる。二〇〇九年八月、自宅にて誤嚥性肺炎ののため、九十八歳で死去。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たまきら

29
クマチカ先生のことばが紹介されている人生訓です。「長生きも芸のうち」にかっこいいなあ!と。家に山のように動物がいる我が家。先生に共感できることいっぱいです。てか、千人の佳人に慕われるようにって…あはは、いいわ~♡2021/12/20

kri

9
世間的な成功に背を向けて、本当にやりたいことに没頭する人生。超細密画とあっては制作時間も長く、当然収入も少ない。「生産的」ではない。でもビンボーズと名付けるユーモアと粋。すべては自然に対する愛が根本にあり、頑固に貫き通したからこその格好良さなんだろう。人目もはばからず道路でも腹這いになって楽しそうに観察する姿は仙人のよう。シンプルな生活の小さな喜びに幸福を感じる心は羨ましい。虫と自分を同等に捉えれば、虚飾も贅沢も見栄も不要。「方丈記」の上をいく。2020/10/11

けんとまん1007

6
タイトルの意味が全て。しかし、ここにいたることは至難だろうと思うが、少しでも近づきたいと思う。そうすることで、生き方自体が変ると思う。よく、相手の目の高さにあわせるというが、これが難しい。2010/08/21

たお

5
先日より、栃尾の美術館で細密な生物画で知られる熊田千佳慕氏の作品展が行われている。……日本のプチ•ファーブルと言われる方であるだけに、言葉は軽やかでいながらにして深い。哲学書であり、理科の指南書であり、観察スケッチの手引書だ。氏の眼差しは世代を超えて引き継がれてゆくのだろう。2012/08/24

団栗きの子

2
地面に、道路に、水溜まりに腹這いになって千佳慕さんのように虫の世界、小さな自然に浸りたくなった。 定職を捨て絵描きになり生活は困窮しても「ビンボーズ」の美学を持って楽しんで生きる、千佳慕さん。 老後も定年もない人生。 かっこいい! 布川敏和さんによる後書きも良い。フッくんてこんな人だのね、初めて知りました。 2012/12/02

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