内容説明
本書第1部では、翻訳に携わったメンバーを中心に、教育学、倫理学、哲学、道徳教育論を専門とする研究者が、ノディングズの著書『ケアリング』を中心にしてケアリング倫理を紹介しながら、理論的な考察を加えている。第2部は、ケアリング倫理の発想を実践に移すという試みである。日々、小・中学校や高等学校で教育実践に取り組む教員である執筆メンバーが、各自の試みを、ケアリングの視点から反省することから作業を始めた。
目次
第1部 理論篇(ノディングズ著『ケアリング』の概要;正義とケアリング;ケアリング倫理学の内含する可能性;愛他行動の心理学とケアリング倫理;環境への取り組みに内包されるケアリング;ケアリングの倫理と道徳教育の方法)
第2部 実践編(ケアのモデル示範による道徳授業;対話による信頼関係の形成;ケアの訓練とデス・エデュケーション;奨励と勇気づけ;ロール・プレイングによる道徳授業;ケアする心を育む動物飼育;構造的グループ・エンカウンターのプログラム;ケアリングと教育実践)