内容説明
コミュニティの環境改善に建物の色彩が持つ可能性は大きい。自ら住むコミュニティの建物の壁を市民自らが好きな色に塗ることは、時には街をとりもどす大きな力となることがある。ペンキ塗りの町並み・函館で建物の色に託した人々の街への思い、歴史を、ペンキ層のこすり出しによる時層色環で見える化し、ペンキ塗りボランティア活動をまちづくりに繋げた研究と運動、旅の記録。神戸、そしてボストン、セントジョンズ、キンセールへと拡がった旅は、町並みの色彩とその計画について新しい視点を切り拓いた。
目次
1章 なぜ町並み色彩研究をスタートしたか
2章 ペンキこすり出しによる町並み色彩の読み方
3章 函館西部地区での暮らしの中の町並み色彩
4章 神戸異人館とボストンでのペンキこすり出し
5章 ペンキ塗りボランティア隊in函館
6章 街をとりもどす町並み色彩ムーブメント
7章 町並み色彩計画の新たな可能性
著者等紹介
柳田良造[ヤナギダリョウゾウ]
1950年徳島市に生まれる。1975年北海道大学工学部建築工学科卒業。1981年早稲田大学大学院理工学研究科博士後期課程単位取得満期退学。博士(工学)。(株)柳田石塚建築計画事務所代表、プラハアソシエイツ株式会社代表を経て2008年より岐阜市立女子短期大学生活デザイン学科教授。2013年日本建築学会賞(論文)、2017年日本建築学会教育賞
森下満[モリシタミツル]
1952年北海道芽室町に生まれる。1975年北海道大学工学部建築工学科卒業。北海道大学大学院工学研究院・助教。博士(工学)。2017年日本建築学会教育賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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