内容説明
地域の既存建物の福祉転用は、省コスト・省資源につながるうえに、新築では得にくい立地や、なじみのある質の高い福祉空間を生み出し、地域の再生にも役立つことが多い。しかし、その実現には福祉と建築の協働が欠かせない。そこで本書は、両分野の関係者が共通認識を持てるよう、建築や福祉の制度・技術の概要についてまとめて紹介するとともに、両者の知恵が実った先進37事例について、平面図や改修費、技術的ポイント、施設運用の実際、転用にともなう課題等を掲載した。
目次
1章 福祉転用とは(「支え合いの福祉」の環境づくり;既存建物を再活用することの意味と価値;福祉転用に関わる既存制度への対応と課題;既存建物を活かす計画と技術;福祉転用における安全とリスクの考え方)
2章 事例に見る工夫(住宅から;集合住宅から;宿泊系施設から;文教系施設から;店舗等から;事務所・工場・倉庫から)
3章 制度と技術(福祉施設の制度と基準;建築の制度と基準;建築の技術;バリアフリーの制度と技術;消防の制度と技術)