出版社内容情報
卒業設計は、学生自らがテーマを探し出し、論理的思考プロセスを積み重ねていき、オリジナリティある提案をすることが求められている。本書は、先生と学生とのライブ感あふれる対話を軸に、進め方、設計上のコツなどを、実際の学生の作品をもとにしたケーススタディで解説する。新版では、大きく内容を変更し、課題設定、リサーチ、アイデア、提案の4構成に再編成し、より本質的な、卒業設計・卒業研究のコアな部分に絞り込む内容とする。
内容説明
ソツケイが足踏みしてなかなか進まない…そんなあなたへ。「天からアイデア」は降ってきません。卒業設計は、地道なリサーチの積み重ねをもとにコンセプトを導き出し、建築的・空間的な提案につなげる、論理的な作業なのです。増補された新版の登場。
目次
序章 卒業設計とは何か?(卒業設計は「自分」さがしではない;卒業設計とは論理的思考プロセスの具体化である;リサーチにもとづくアイデア出しと提案;本書の特徴と使い方)
第1章 課題設定 「テーマ」から「主題」へ(卒業設計は自己満足のためにするのではない;「テーマ」とはたとえば「愛」だ!―根源的だが答えのない大切なもの;「テーマ」を「主題」で切る)
第2章 リサーチ 「主題=切り口」を軸としたリサーチの「カタ/型」(「主題=切り口」設定の基本;「主題=切り口」に「HOW?(どのような?)」を付ければ「問い」になる
「問い」の検証―「主題=切り口」に沿った「フィールドワーク」の3プロセスを通じて)
第3章 アイデア アイデアの模索と展開(「問い」に対する「仮説」を「建て」る;「建築的・空間的アイデア」が勝負の決め手;「アイデア」と「オリジナリティー」;「建築的・空間的アイデア」は「空間の質」を狙おう;「リサーチ」にもとづくアイデアの展開―資料収集・データ収集、文献調査;先人に学ぼう―既往作品・参照作品分析;敷地の声なき声を聞く―敷地調査;物語性を持たせよ―クライマックスの演出)
第4章 提案 作品を練り上げる(「建築的・空間的アイデア」は魅力的な形になってはじめて生きる;スタディ;プレゼンテーション―独白にならないために)
著者等紹介
松本裕[マツモトユタカ]
大阪産業大学デザイン工学部建築・環境デザイン学科准教授。1966年生まれ。京都大学工学部建築学科卒業。京都大学大学院博士後期課程・単位取得退学。パリ建築大学ベルビル校・DEA学位(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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