なぜドイツではエネルギーシフトが進むのか

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なぜドイツではエネルギーシフトが進むのか

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  • サイズ B6判/ページ数 199p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784761526030
  • NDC分類 501.6
  • Cコード C0031

出版社内容情報

ドイツで再生可能エネルギーが普及しているのはなぜか。日本でも可能か。ドイツ在住の著者が課題も含めた最新の動向を紹介する。

国民の総意により脱原発を宣言したドイツ。再生可能エネルギーが電力消費量の約3割を占めるまでに普及しているのはなぜか。それは人々の環境意識が高いだけでなく、投資が報われる仕組みや法制度が支えている。市民、企業、行政がどんな取り組みをしているのか、ドイツ・ハノーファー在住の著者が、市民目線で最前線を紹介する。

1章 ドイツ再生可能エネルギーの今
1-1 エネルギーシフトを進めてきたドイツ
エネルギーシフトとは
再生可能エネルギーがトップ電力に
経済効果と雇用
1-2 ドイツと日本、ここが違う
  自動販売機をなくせば原発はいらない
  ドイツ人には信じられない日本人のリスク感覚のなさ
  脱原発は国民の総意
1千の電力会社から自由に電気を買う
フェアな電力供給には送電線分離が必須
1-3 まずは省エネから始める
エネルギー消費を減らすのが第一
省エネ家電を推進する社会
暖房のエネルギー消費をいかに減らすか
コラム1 子どものときから省エネを身近に感じる教育

2章 エコ建築で電力消費を減らす
2-1 パッシブハウスは未来建築
  ハノーファーでは新築の3割がパッシブハウス
1 公共施設をエコ仕様に
  小学校もパッシブ改修でコスト削減
子どもたちが伸び伸び育つ幼稚園
2 廃校がエコ改修で新しい形のコミュニティに
  快適なマイホームを求めて住民有志で改修プロジェクト
  足りないものは何もない
  暖房いらずの快適環境
2-2 エネルギー消費を抑えた住宅地開発
1 欧州最大のゼロエミッション住宅地──ゼロ・エ・パーク
  自治体が決めた建築条件
  見かけは普通だが中身は優れたパッシブハウススーパー
2 欧州初。3千戸規模の低エネルギー住宅地──クロンスベルク
  時代を先取りした「クロンスベルク基準」
  念入りなチェックで、質の高い住宅を実現
  実践的な省エネプログラム
エコロジカルな暖房を実現するために
コラム2 時代を先取りした省エネモデルハウス

3章 再生可能エネルギーは未来産業
3-1 市民が主体的に組織をつくる
1 エネルギー協同組合大国ドイツ
  全ドイツで900、増え続ける組合
  小規模に始める
  組合をつくるメリットは何か
2 市民が発電に参加する――レアテ・ゼーンデ・エネルギー協同組合
  さまざまな主体により設立
  地産地消のエネルギー
3 送電線も地域暖房も自分たちで──フェルトハイム
  食料もエネルギーも自給自足
  村の取り組みを積極的に紹介する
4 社員が主導。社屋のソーラー発電――フォルクスワーゲンのエムデン工場
  労働組合がエネルギー組合をつくる
  社員出資のメリット
3-2 自治体のサポートによる事業展開
1 地域交通網が率先するエネルギーシフト──ウーストラ社
  エネルギーを大量に消費する交通分野の環境マネジメント
  人と環境にやさしい車庫
2 自治体エネルギー政策の実行部隊──ハノーファー電力公社「エネシティ」
  地域密着型のブランディング
  発電所をつくるか、節電所とするか 
  エコシティを目指す多角的な取り組み
3 省エネ指導に力点を置くエネルギー基金──プロクリマ
  市民のための総合窓口
  消費量を知ることで省エネ意識を高める
4 エネルギーコスト削減を細やかにサポート──気候保護エージェント
 再エネ促進で地域の価値創造
省エネ専門家が自宅でチェック
企業のエネルギー効率化を後押しする
自治体のための環境保護アクションプログラム
  CASE エネルギー50%削減! 売り上げアップのスーパー改装
3-3 収益と持続性を両立する企業の取り組み
1 220の再エネ発電所を支援する──ナチュアシュトローム
 最初は厳しい経営
 地域分散型エネルギー供給を実践
2 技術力と独自路線で勝負する風力発電メーカー──エネルコン
3 再生可能エネルギーでCSR活動──ドイツ鉄道
4 木造パッシブハウスでマイホームを──カル・クラッシック・ハウス社
3-4 市民がつくった電力会社──シェーナウ電力会社
  チェルノブイリがすべての始まり
  増え続ける組合員。成長に応じて組織改革
  電力を他人まかせにしない
  欧州の原発ルネサンスを阻止せよ
コラム3 市民プロジェクトを支援するGLS銀行

4章 市民を行政が後押しする
4-1 行政主導によるエコなまちづくり
1 将来を見据えたハノーファー市の環境政策
  緑豊かな環境都市
  安定した政権が、一貫した環境政策を実現
  マスタープランの野心的な取り組み
  不可欠なのは市民の協力
  街灯をLEDに
2 エコモビリティを楽しむ
  ソーラーボートで遊覧
  エネルギールートをサイクリング
  eモビリティを推進
  コラム4 自転車がなくても快適
4-2  再生可能エネルギーを推進するニーダーザクセン州
 集中する核廃棄物の処分場
 大きな反対運動を巻き起こすキャスク輸送
100%再生可能エネルギーを目指して
 インタビュー 「州として反原発を表明」シュテファン・ヴェンツェル環境大臣

5章 ドイツのジレンマ
5-1 課題が山積する原発の終焉
 未解決な核廃棄物処理
 一度捨てた廃棄物取り出しに揺れる──アッセ?U
  新たに建設中の最終処分場──コンラード
  難航する最終処分場探し──白紙に戻ったゴアレーベン
 5-2  これからが本番。ドイツのエネルギーシフト
  電気代が高いのは、再生可能エネルギーのせい?
  再生可能エネルギー法案で市民電力にブレーキか
  化石燃料による省エネ社会か、再生可能エネルギー100%社会か
  エネルギーシフトの可能性を探る研究の最前線
  エネルギーの未来は、何を目指すのか
 インタビュー 「安全なエネルギーとは何か」ミランダ・シュラーズ教授

【著者紹介】
田口理穂(たぐち りほ)/ジャーナリスト、裁判所認定独日通訳。日本で新聞記者を経て、1996年よりドイツ在住。ライプニッツ・ハノーファー大学卒業、社会学修士。ドイツの環境政策を中心に、政治経済、生活全般について幅広く執筆。著書に『市民がつくった電力会社 ドイツ・シェーナウの草の根エネルギー革命』(大月書店)、共著に『「お手本の国」のウソ』『ニッポンの評判』(共に新潮新書)。

内容説明

地域の価値が創造され、雇用が生まれる再生可能エネルギーの現場。

目次

1章 ドイツ再生可能エネルギーの今(エネルギーシフトを進めてきたドイツ;ドイツと日本、ここが違う;まずは省エネから始める)
2章 エコ建築で電力消費を減らす(パッシブハウスは未来建築;エネルギー消費を抑えた住宅地開発)
3章 再生可能エネルギーは未来産業(市民が主体的に組織をつくる;自治体のサポートによる事業展開;収益と持続性を両立する企業の取り組み;市民がつくった電力会社―シェーナウ電力会社)
4章 市民を行政が後押しする(行政主導によるエコなまちづくり;再生可能エネルギーを推進する―ニーダーザクセン州)
5章 ドイツのジレンマ(課題が山積する原発の終焉;これからが本番。ドイツのエネルギーシフト)

著者等紹介

田口理穂[タグチリホ]
ジャーナリスト、裁判所認定独日通訳。信州大学人文学部卒業後、日本で新聞記者を経て、1996年よりドイツ在住。ライプニッツ・ハノーファー大学卒業、社会学修士。ドイツの環境政策を中心に、政治経済、生活全般について幅広く執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ばんだねいっぺい

23
ドイツで進んでいるエネルギーシフトの状況について紹介する本。 ドイツ市民の環境意識の高さ・行動力には舌を巻いた。素晴らしいなと感動した。 最終処分場の行方など問題もあるが、このような現状を作り出したのは、まさにドイツ文化の力のように思い、日本人として悔しい。もっともっと多くの人に読んでもらって、ドイツって凄いな悔しいなと思ってほしい。2016/03/22

mazda

21
国、民間、国民が1つのベクトルに向かうことに優れている国らしい、自然エネルギー回帰、省エネの精神は、見習うところがあると思いました。パッシブハウスという考え方の住宅があり、南側に大きな採光を作り北側は壁にして冷暖房をあまり使わないようにするもので、公共施設にも普及しているようです。チェルノブイリの事故を受け民間の電力会社ができたり、電力会社が発電所を作るか節電所を作るかを議論するということもあるそうです。徹底しているところはいいですが、やはり高騰する電気代には頭を悩ませているのでしょうか?2018/12/10

Mc6ρ助

4
なぜなら、『チェルノブイリ原発の事故の際、「ソ連は遅れているから」という声があったが、ハイテク日本での事故は大きなショックだった(p22)』から。発電電力の全量買い取りの規模での制限引き下げや、送電線網整備(『「再生可能エネルギーだけによるエネルギー経済は、これまでの再生可能エネルギーを一部含む省エネの化石燃料エネルギー経済とはまったく異なるからだ」(p187)』)など、サステイナブルなエネルギー経済への課題は多い。でも本書の真骨頂は国、地方政府、エネルギー組合、人々の真摯な省エネへの取り組みなのだった!2016/01/01

yahiro

3
★★★☆☆ ドイツのエネルギーシフトについて書かれた本。タイトルに「なぜ」とあるが、「なぜ」に対する答えは少なく、ひたすら事例紹介が続く。脱原発に国が動き、再生可能エネルギーに注力するなど、先進的な印象を受けるが、一方で高い電気代が苦しい側面もあるという。「パッシブハウス」という省エネ住宅は非常に興味深いが、これがどれほど浸透しているかは不明。しかし、日本では「環境に優しい」などと謳うことが好きであるものの、ここまで徹底したものは少ないと思うので、参考にすべきかな、とは思う。2021/09/11

のっち4号

2
【図書館本】いよいよ、日本でも消費者が電力会社を選ぶことが出来るようになったわけではあるが…。ここまで、考えに考えて電力会社を選択するって出来そうにもない。少しでも安いから!で選ぶことはないと思うけど、ドイツ人のように、信念を持って行動できるかと言われると、多分出来ない。太陽光発電だ、風力発電だ、いやいやいや、原子力だー!とか議論はあるのだろうけど、結局リスクと環境負荷の一番少ない発電方法って何なのかな…。自分で出来る範囲からってわけで、早寝早起きと自転車移動かな。2016/04/25

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