内容説明
世界16都市で活躍する17名の建築家、デザイナーによる、海外就職や独立について、各国の情報を網羅した。作品紹介ではない、リアルな体験談。
目次
今ここにいる、ただそれだけのこと
東南アジアの新しい建築をめざして
サムライ・ジャパンよりローニン・ジャパン
建築のチャンス、世界への挑戦
普通でいつづけること、普通からはずれてみること
建築と非建築をシームレスにつなぐ
あいまいさを許容するこの場所に拠点を置きながら
東京の街がエネルギーをくれる
ドアをノックしなければ、始まらなかった
建築を通して、インドの行く先を見届けたい〔ほか〕
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
バナナフィッシュ。
6
こうして数々の海外滞在者をさらっていくと、彼らのまえのめりとも行ってもいい姿勢に舌を巻く。アポもなく、ポートフォリオ片手に、師事したい建築家の国まで出向く。普通じゃできないことだ。旅の途中、建築物を見て回ることが多いけれど、専門家からの彼らの目から見たそれは、どんななのだろう。機能的な部分に惹かれるのだろうか、それともデザイン性か。彼らの視点が欲しいものだ。2018/03/20
Humbaba
4
人間であれば、誰であっても住居が必要である。そのため、建築の仕事が必要ない世界というのは存在しない。ただし、そこでどのような働き方をするのかは地域によって変わってくる。その違いを楽しみ、あたらしい考え方を刷るための起点とできることが、自分の能力の幅を広げるためには有効である。2013/12/05
Mika
4
息子が建築学科で、将来海外勤務希望なんて言い出すもんだから、思わず手に取ってしまった。 みなさん、自分の働きたい場所、学びたい場所に(たとえ言葉は不自由でも)ひとり乗り込んでいく姿が頼もしく、すがすがしかった。高収入でも安定した生活でもないだろうけど、自分で選び取った仕事をやっている充実感が感じられた。 語学に関しては、必要性と実践によって鍛えられていくものなんですね、やっぱり。自分のように漠然と英会話スクールに行ってても、なかなか上達しないのも無理はない・・・2013/11/14
Noy_nak13
3
実は結構前から存在を知っていたのだが、表題から避けていた。ある人のツイートをきっかけに読むことを決意。内容は海外で働いていた、若しくは働いている建築家たちのリアルな声を収めたもの。印象的だったのは、伊藤廉さんと古塙芳秀さん。記憶に残る一文は「ここでは『新しい』ということがそれほど価値を持たず『古い』ということがいわるゆノスタルジーを意味しない。何百年も変わらない街並みのなかでは、現在が歴史上の一点であって、古いものは歴史のベクトルの方向を示し、新しさはその先端で生まれ出た結果でしかない」(伊藤さん)2014/02/09
とす
3
様々な建築家による長そうで短いお話が詰まっています。アルヴァ・アアルトに興味を持ちました。海外に出たくなるはず。デンマーク王立アカデミーとか安藤忠雄とかがよく出てきて建築について何も知らなかったので読んでいてわくわくしました。2013/12/10