内容説明
中心市街地を一つのショッピングセンターのように「経営」するタウンマネージャーが注目を集めている。イベント、開業支援やハード事業など方法は様々だが、共通するのは「補助金とボランティア頼み」から「自立する」まちづくりへの転換だ。仕事の実際からその能力の活かし方まで、各地で活躍する9人の実践から明らかにする。
目次
序章 タウンマネージャーとは誰か
第1章 まちにつながりをつくる(行動力と発信力でしかける;黒子に徹してマップづくりとイベントを展開;文化を切り口に人をつなげる)
第2章 まちに事業を興す(多彩なソフト事業でまちのイメージを改善;「やりたいやつがやる」主義で若者の開業を支援;既存TMOを方向転換、空き店舗を工房カフェに)
第3章 まちのハードを見直す(官民協働で市街地ミニ開発やストリートマネジメントを展開;病院跡地に民間主導で年70万人を呼ぶ商業施設を開発;まちの過剰な商業床を抑制し、徹底したデータ収集で空き展舗を解消)
終章 タウンマネージャーを活かす
著者等紹介
石原武政[イシハラタケマサ]
1943年生まれ。流通科学大学商学部特別教授、大阪市立大学名誉教授。商学博士。経済産業省中小企業政策審議会委員、産業構造審議会委員などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
16
市部事例集。中山間でも役立つこともある。まちづくりは、居心地のよさを感じるのが基本(14頁)。まちづくりでは、いろんな人の協力を仰いだり関わりを求める機会がいくらでもある。多くの巻き込みが大切(53頁)。これを科学の水準まで高めることは容易なことではないが、それでも、人間関係論、コミュニケーション論、社会学など、従来の学問を活用して理論の体系化は可能になってきた。喫緊の課題は、NEETやSNEPなどひきこもりの人もまちづくりの主体になってもらえる道をつくること。出てこないことには始まらない。溶け込む勇気。2014/02/18
きたむら
1
何人か知り合いも書いていて、彼らがどういう経緯で今の職につき、どんな事に苦労して仕事に取組んでいるのか興味深く読ませてもらった。現場の状況がみれることが面白い。ただ「『補助金とボランティア頼み』から『自立する』まちづくりへの転換」と紹介や帯に書いてあるからには、もっとそこを全体的な総括で補ってもらわないと消化不良だった。2013/12/12
Shinya Kusakabe
1
『今はシュリンク(縮む)時代なのである。』どす。2013/07/07
Monty
0
まちづくりに関わった方々の苦労、失敗も含めてのリアルな話しも多く、共感。ノンフィクションのショートストリートとしてオススメ👍2022/01/29