「精神薄弱」の誕生と変貌―アメリカにおける精神遅滞の歴史〈下〉

「精神薄弱」の誕生と変貌―アメリカにおける精神遅滞の歴史〈下〉

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  • サイズ A5判/ページ数 290p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784761497026
  • NDC分類 369.28
  • Cコード C3037

内容説明

20世紀初頭、社会進化論と優生思想が全米を覆い尽くす。この歴史的事実はナチス・ドイツの陰に隠れているが、むしろナチスの優生思想は、アメリカの二番煎じだったと言える。この前後、精神遅滞者たちは否定的レッテルを貼られ、社会の重荷や脅威として、あるいは断種の対象と見なされていく。しかしその中で優生思想等を乗り越える思想的萌芽がもたらされ、やがてそれは二つの大戦と戦後の停滞期を経て、ノーマリゼーションへと結実する。社会と絡み合いながら極端から極端へと走るこの国の状況は、小説よりも興味深い。

目次

第5章 脅威としての精神薄弱者
第6章 断種・仮退所・ルーティーン化
第7章 精神遅滞をめぐる変動―戦争、天使、親たち、そして政治家
終章 愚か者を喜んで忍ぶことについて