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内容説明
20世紀初頭、社会進化論と優生思想が全米を覆い尽くす。この歴史的事実はナチス・ドイツの陰に隠れているが、むしろナチスの優生思想は、アメリカの二番煎じだったと言える。この前後、精神遅滞者たちは否定的レッテルを貼られ、社会の重荷や脅威として、あるいは断種の対象と見なされていく。しかしその中で優生思想等を乗り越える思想的萌芽がもたらされ、やがてそれは二つの大戦と戦後の停滞期を経て、ノーマリゼーションへと結実する。社会と絡み合いながら極端から極端へと走るこの国の状況は、小説よりも興味深い。
目次
第5章 脅威としての精神薄弱者
第6章 断種・仮退所・ルーティーン化
第7章 精神遅滞をめぐる変動―戦争、天使、親たち、そして政治家
終章 愚か者を喜んで忍ぶことについて