内容説明
文化的道具に媒介された発達。専有と習得の概念を核に個人と社会との相互作用に基づく望ましい学習・発達過程への道筋を明らかにし発達研究に新たなアプローチを提示する。
目次
序章 共同行為、文化的道具性と子どもの学習・発達(人間的学習・発達としての文化習得と創造;文化的道具に媒介された相互行為―人間的学習・発達に影響をおよぼす共同行為の特性 ほか)
1章 共同行為と子どもの学習・発達の関連をとらえる―相関的、縦断的アプローチ(学習・発達におよぼす社会文化的要因の影響に関する研究の動向;学習・発達と社会的相互行為との関連に関する研究 ほか)
2章 共同行為過程における学習をとらえる―マイクロジェネティック・アプローチ(社会的対話モデルとしての母子相互行為過程の分析;母子相互行為場面における子どもの知識獲得過程のプロセス・モデル作成の試み ほか)
3章 共同行為過程の社会文化的特質をとらえる―社会文化的アプローチ(社会文化的アプローチの特質と基礎理論―記号的媒介による社会的構成論;家庭、学校におけるコミュニケーション機能の発達 ほか)
終章 文化的道具に媒介された共同行為としての学習・発達(知見の要約;共同行為過程としての学習・発達 ほか)
著者等紹介
田島信元[タジマノブモト]
1946年福岡県に生まれる。1971年東京外国語大学外国語学部ロシア語学科卒業。1974年東京大学大学院教育学研究科教育心理学専攻修士課程修了。1974年北海道大学教育学部発達心理学講座助手。1984年東京外国語大学外国語学部教職課程心理学研究室助教授。1997年博士(人間科学)。現在、東京外国語大学外国語学部総合文化講座心理学研究室教授
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