内容説明
『対話』から『歳月』までの全詩集と詩集未収録詩篇、翻訳詩などを収録。
目次
対話
見えない配達夫
鎮魂歌
茨木のり子詩集(現代詩文庫20)
人名詩集
自分の感受性くらい
寸志
茨木のり子(花神ブックス1)
食卓に珈琲の匂い流れ
倚りかからず
茨木のり子集 言の葉
歳月
「スクラップブック」から
韓国現代詩選(翻訳)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kimi
74
友人に関して、同じだと思った。良い意味で期待しない。見返りを求めない。いてくれるだけでありがたい「存在」だから。2016/03/09
白義
5
読んで自然とこうべをたれ、我が身を省み立つ瀬のなさに苦笑しつつも、凛と筋を伸ばす気になれる。茨木のり子の詩とは、そんな詩です。その暖かな眼差しに、辛辣な言葉に虚飾や加減はなく、何より自らの生涯の関係を貫く理想主義的な姿に惚れます。自分の感受性くらい、汲む、行方不明の時間とよくもまあこれほど芯が通って暖かい孤高と厳しさを兼ね備えた言葉を紡げると感動を覚えます。読めば甘えは消え去り想いは彼女の見ていた原型としての往き来する。何よりも厳格で愚直で手の温もりがある、そんな言葉に出会いたければこれを読むべし2011/07/17
呉下の阿蒙
3
小さな渦巻/ 悪童たち/ わたしが一番きれいだったとき/ はじめての町/ 伝説/ 民衆のなかの最良の部分/ 言いたくない言葉/ 自分の感受性くらい/ 知命/ 落ちこぼれ/ 寸志/ みずうみ/ 答/ 今昔/ 総督府へ行ってくる/ 木は旅が好き/ 倚りかからず/ 苦しみの日々 哀しみの日々/ 最後の晩餐/ 部分/ 占領/ 殺し文句/ 恋唄/ 誤算/ 歳月/ それを選んだ/ 海―海の言葉(洪允淑)/ ちびた鉛筆(李海仁)/ 童話のことば(呉圭原) 2019/12/19
スリカータ
2
全作品集なので、上下段にギュッと詰まっています。薄い本で茨木さんの詩集は全部読みましたが、こうして読むと圧巻です。改めて、優れた詩人だったなと思いました。2017/01/25
ありんこ
1
教科書に載っている詩もあるとのことですが、記憶にあるものはなかったです。国語の時間で詩をやる時、意味が全然分からなかったけれど、大人になっていろいろなことを経験するとじわじわと味わい深くて、好きな詩がたくさんありました。特にご主人への愛情を詩にしたところが素敵です。「答」という作品が一番好きです。2018/08/23