ナチス・ドイツの有機農業―「自然との共生」が生んだ「民族の絶滅」 (新装版)

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ナチス・ドイツの有機農業―「自然との共生」が生んだ「民族の絶滅」 (新装版)

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  • サイズ A5判/ページ数 306p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784760141524
  • NDC分類 615
  • Cコード C1022

内容説明

“人間中心主義”から“生物圏平等主義”への転換を目指した生命共産国家は、なぜホロコーストに行き着いたのか?ナチス農本主義とシュタイナー農法の生命観を、日本を含む同時代史のなかで捉えなおし、真のエコロジーとは何かを探る。

目次

プロローグ 「人間中心主義」から「生物圏平等主義」へ
第1部 生成一九二四~一九三三(「バイオ・ダイナミック農法」の誕生と展開―ドイツ・ブレスウラ 一九二四年;「インドール方式」の誕生と展開―イギリス領インド 一九二五年;「農民と自然の関係」をナチスはどう捉えたか?)
第2部 混淆一九三四~一九四一(緑色の第二革命;生命法則;バイオ・ダイナミック農法の実践者たち;総力戦と土壌(戦中編)
ロシア、この「偉大なる農民の国」―モータリゼイションをめぐって
ナチ農政に対する農民たちの反発
ダレー、バイオ・ダイナミック農場へ)
第3部 変容一九四一~一九四五(有機農業と植民地主義―再生産される故郷、“生命空間”;強制収容所における有機農業―ドイツ栄養・食糧研究所;同時代の小農主義―ソ連、満洲、北海道)
エピローグ 「ナチス・エコロジズム」とは何か?

著者等紹介

藤原辰史[フジハラタツシ]
1976年、北海道に生まれ、島根県に育つ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程中途退学。博士(人間・環境学)。京都大学人文科学研究所助手を経て、東京大学大学院農学生命科学研究科講師。専攻は農業思想史、農業技術史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たまきら

37
備忘録:なんでも疑ってかかる生き方をしないといけないなあ…と読後しみじみ思った。自分の頭で考えて、自分の言葉に責任を持つ。無農薬農業を応援しているけれど、そのシステムが「商業化」されたときのうさん臭さにも気づいていたい。一人勝ちの公式には幸せがない。閉鎖的(排他的)なシム手身にも所属したくはない…。シュタイナー教育も紹介されている。一読の価値がある一冊です。2023/05/13

テツ

19
我ながら穿った見方、バイアスバリバリな視点だとは百も承知だけれど、有機農業やら自然やら健康やらといった「何となく反対しにくいうっすらとヨイモノ」を賛美し布教しようとしてくる奴らは胡散臭い。ヒトラーが少なくとも表面的には健康思想で禁欲的であったことは知っていたけれど、ナイスが有機農業(BD農法)に興味を抱き力を注いでいたことは恥ずかしながら知らなかったです。「悪いものを認めずにそれを除去し根絶したくなる」これどんなイデオロギーにもつきものな危うさだよなあ。今でもあるでしょ。ジェノサイド欲に陥らないように。2023/05/13

Tsubasa Kato

3
「問題なのは、3100万人の他民族をシベリヤに強制移住させ、そのうち1700万人を殺戮する驚愕のプランを机上で練った人物の頭のなかでは「自然との共生」と「民族の生物学的抹殺」が共存していたことだ」(194-195) 2019/06/18

toriarii

3
本書は世界の有機農業の勃興と、その時代背景を丁寧に説明してくれる前半部、戦中におけるナチスへの関与がわかる後半部に分かれている。 戦間期の食糧問題と、化学肥料の投入過多等による農地、農業社会の荒廃が 当時のナチスドイツの指導者層には相当重い問題として捉えられていたことがよく分かる。同時に当時の有機農業の最大の問題点が、現状を無視した採算にあったということもよく理解する事ができた。本書から「有機農業」とは労力全てを注ぎ込まないと成立しない、万人には向かない農法であるというイメージを持った。2013/02/15

noko

2
ナチスはシュタイナーが提唱したBD農法を取り入れて、収容所で実践していた。元々ドイツの土は軽土で肥料がないと生産量が低い。BD農法は、占星学的な超自然的精神世界、科学批判、手作業の重視が基盤。支持者の敵は農学者と化学肥料製造メーカー。実践してみるとなにしろヤル気も必要で、労働力と時間がかかる。勿論生産量は少ない。BD農法は、動物の方が人間よりも賢いと言う。ナチスは自然との共生を強調。ナチスのやり方は、動物と人間との境を曖昧にする事で、人間の殺害を動物を殺すようにみせることだった。読むほどに冷酷で恐ろしい。2024/01/19

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