出版社内容情報
ヒトはなぜ旅ができるのか。ヒトだけがもつ見知らぬ他者との対等な関係「許容」をキーワードに,その答えを求める。
内容説明
ヒトはなぜ旅ができるのか。渡りをする鳥や所属集団を替える霊長類は存在する。しかしそれは、各個体の生活圏での行動である。ヒトは、自らが所属する集団の生活圏を離れ見ず知らずの集団の生活圏に入り、ふたたび自らの生活圏に戻る「旅」ができる。このような行動はなぜ可能になったのか。本書では、旅が可能になる、見知らぬ他者でも中立的で対等にコミュニケーションできる性質を「許容」と呼び、これがどのように進化したか、ヒトと近縁のサル類との比較から浮き彫りにする。
目次
第1章 旅する人たち
第2章 なぜ動物は移動するのか
第3章 旅とはなにか
第4章 “よその人”との対等な関係
第5章 許容が生まれるコミュニケーション
第6章 許容はいかに進化したか
第7章 ヒトはなぜ旅をするのか
著者等紹介
榎本知郎[エノモトトモオ]
1947年鳥取県生まれ。74年京都大学理学部卒業。理学博士。前東海大学医学部准教授。専門は霊長類学。長年ニホンザルとピグミーチンパンジーの行動研究に従事してきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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