背信の科学者たち

背信の科学者たち

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  • サイズ B6判/ページ数 312p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784759801606
  • NDC分類 407

内容説明

データの捏造等々…繰り返される偽りの数かず。現実の科学をその病理を通して分析した時、浮かび上がる科学の実像とは…。科学ジャーナリストの清新な目が鋭くその本質に迫る。

目次

1章 ひび割れた理想
2章 歴史の中の虚偽
3章 立身出世主義者の出現
4章 追試の限界
5章 エリートの力
6章 自己欺瞞と盲信
7章 論理の神話
8章 師と弟子
9章 厳密な審査の免除
10章 圧力による後退
11章 役に立たない客観性
12章 欺瞞と科学の構造

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はやしま

3
化学同人社版を図書館で借りて読む。1988年の書籍だが、今わが国で起こっている論文不正について書かれているのではないかと思わせる内容。不正の背景にある様々な動機や不正の結果は、何れも今起こっている事件に当てはまりそうにも読める。不正や欺瞞に陥る理由について、詳細な考察に首肯するところ多し。研究における不正行為は、歴史の中で繰り返される古くて新しい問題なのだろう。最後の提言は今に通じる内容。シェーン事件等を扱った新しい内容の書籍が出て欲しいが、まずはこの書籍の復刊をと思い復刊.comで1票投じた。2014/05/13

木村すらいむ

3
最近STAP細胞研究に関するニュースを知って,どのような要因で欺瞞が生まれ,それが発見され欺瞞と見抜かれるのかなどが気になり,科学に潜む長年の欺瞞を取り扱っているこの本を読んだ.本は,さまざまな欺瞞が科学の中に実際にあり,不正行為をするのは正常な思考が失われた人であるであると考えるのは誤りだと例を挙げて説明する.また,科学の自己規制機構は部分的にしか不正を摘発できていないこと,科学はレトリックやプロパガンダを排除しないことなどが主張されている.科学活動については,他の本を読んでもう少し認識を深めたい.2014/05/07

千本通り

2
STAP細胞事件で緊急復刊されたらしいが、科学の不正に対して正面から取り組んだ名著。今でも色褪せない。2019/09/22

YuYu

2
HONZの仲野先生のレビューに感銘を受けたのが読み始めたきっかけ.プトレマイオス,ガリレオ,ニュートンからして,科学というものに対して誠実であったか疑わしく,言うなれば科学者も人である,ということか.1988年化学同人版には 2006ブルーバックス版,2014講談社版にはない「厳密な審査の免除」章 (約30p.)があるが,これが削除された理由がわからない.peer review の限界を示すという意味で,とても重要であると思った.2014/07/28

シロクマとーちゃん

2
科学者も普通の人と変わりなく、金と名誉のために生きている。これは、科学者なら誰でも知っていること。しかし、科学には自浄作用があり、捏造は必ずばれるし、捏造を働いたものは厳しく罰せられると多くの科学者が信じているにもかかわらず、現実はそうではないということがこの本を読むとよく分かる。 2014/07/07

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