内容説明
今はただひとつ、せめて最期の時は七転八倒せずに息絶えたいということだけを願っている。しかし、いかに七転八倒するとも時がきたら死が終らせてくれると思えば、死は希望になる。ただ今、90歳!苦闘の末に、手に入れた境地。
目次
まあエエわ、そのうち死ぬんだ
矢でもテッポでも持ってこい!
不如意あってこそ
男が美しいとき
女の幸不幸
子供を育てる楽しみ
これで人間性が決まる!
著者等紹介
佐藤愛子[サトウアイコ]
1923年(大正12年)、大阪に生まれる。甲南高女卒業。1969年(昭和44年)、『戦いすんで日が暮れて』で第61回直木賞を、1979年(昭和54年)、『幸運の絵』で女流文学賞を、2000年(平成11年)、『血脈』で、第48回菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パフちゃん@かのん変更
29
箴言集。いろいろ素晴らしい言葉がある。亭主が倒産し、その借金を引き受けた。「逃げるともっと苦しくなる。受け止めたほうが楽になる」『日本人の一大事』の中から「いくら文句や要求を言っても、他人を変えることなんか出来っこないの。自分が変わるしかないんです」「人は人、自分は自分」と思えれば生きることが楽になる。2021/08/21
雨巫女。@新潮部
5
《私-図書館》愛子さんと出逢って、はや26年経ちます。エッセイ大好きでした。久しぶり読んで、気がつきました。私似てる。(笑)2016/12/22
るるぴん
3
これまでの著書からの抜粋。隣家のシャンとした口の悪い大正生まれのばあちゃんの人生論、訓示を聞く、みたいな感じで、さっと読める。何があっても逃げないぞ、という前向きさが「気づいたら90才」の秘訣かも。2018/05/20
Hanako
1
不如意あってこそ人生は面白いんだそうです。同感!2014/03/02
yukioninaite
0
痛快な本です。男は偉くなりたいけど、なれなかったから、いつしか悲しい変化を遂げて「偉くみられたい」というのは、「そのとおり」と思って笑ってしまいました。2015/04/15