内容説明
わたし探しの「ぷちナショナリズム」がどのようにして排外主義へ転化するのか?現実に生起するナショナリズム現象を解明し、ナショナリズム・シンドロームの罠から抜け出す処方箋をさぐる。
目次
第1部 いま、何が起きているのか―グローバリズムとナショナリズムの間で(ナショナリズムの復活?あるいはグローバリズムとナショナリズムの共犯?;国家とナショナリズム―「新憲法草案」に見る人権;ODA「日本の心」は「国際貢献の現場」で「排除の心」に変わってしまうかも;全世界にばら撒かれる奈落の連鎖;「がんばれ」って私に言うあなた自身は、どこにいるんだ)
第2部 聞きたい!―フロアから(どんなことがあっても、被害者を助ける;靖国と憲法改正案をつなぐ回路;ナショナリズムの魔力;かくて「テロとの戦い」はペスト撲滅と同義となりき)
第3部 もう一度、語る(グローバル化を逆手に―国境を越えた「ただの人たち」がつながる;ナショナリズムの克服―内戦の痛みを知る;国家に寄りかからすに生きる。つながる)
第4部 グローバリズムとナショナリズム、私の見方(グローバリズムとはアメリカ式「収奪ルール」を世界標準とすることだ;もはやご臨終?とは言い難いナショナリズム、グローバリゼーションとの併走;離米に向かう世界の反グローバリズム運動と東アジアのナショナリズムを考える;グローバル・スタンダード押しつけの構造;深い「怨」を抱えた韓国ナショナリズムを溶解するために)
著者等紹介
高橋哲哉[タカハシテツヤ]
東京大学大学院教授。1956年福島県生まれ。東京大学卒業。哲学者。著作『靖国問題』(筑摩書房)がベストセラーに。2004年NPO法人「前夜」を立ち上げ、代表理事を務める
村井吉敬[ムライヨシノリ]
上智大学外国語学部教授。1943年千葉県生まれ。早稲田大学卒業。専攻は東南アジア社会経済論。インドネシアを中心に東南アジアの開発問題、日本のODA政策を研究。また、NGOインドネシア民主化支援ネットワーク(NINDJA)の活動を行っている
姜尚中[カンサンジュン]
東京大学大学院教授。1950年熊本県生まれ。早稲田大学大学院博士課程修了。専攻は政治学、政治思想史
辛淑玉[シンスゴ]
人材育成コンサルタント・香料舎代表。1959年東京都生まれ。1985年、香料舎を設立。明治大学客員教授を経て、カリフォルニア大学サンディエゴ校客員研究員
内海愛子[ウツミアイコ]
恵泉女学園大学大学院人文学研究科長。1941年東京都生まれ。早稲田大学卒業。マイノリティの人権、戦後補償、戦中の補虜政策など幅広い分野の研究活動に携わる
李省展[イソンジョン]
恵泉女学園大学大学院人文学研究科教授。1952年東京都生まれ。国際基督教大学大学院修士課程(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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