内容説明
バリアフリーは人権・福使・環境をキーワードとし、狭義のバリアフリーの概念に固執せず、日常生活空間から地球全体に広がるグローバルな開放系の思考と活動の必要性を示唆している。誤解を恐れずに述べると、「バリアはすべて人間がつくった」といえる。バリアフリーという概念こそ、21世紀の地球にとって重要なキーワードになるだろう。折しも2000年に入って、バリアフリー法案が閣議決定されたというニュースがとびこんできた。その動向を注視していきたい。本書では、ほんの一部の事例を述べたにすぎないが、その一つひとつは「小さくても筋の通った実践」の事例だ。バリアフリーを考え、行動する人びとの活動の一助になるものである。
目次
第1章 モノとサービスのバリアフリー(バリアフリーを世に押し出した人びと;福祉用具と共用品;共用品・共用サービスのパイオニア)
第2章 情報のバリアフリー(心のバリアを乗り越えるために;情報のバリアフリー―JBS日本福祉法放送の試み;JBS日本福祉放送の運営 ほか)
第3章 都市のバリアフリー(はじめに―都市のバリアフリーとは;三つの事例―子どもたちへのまなざし;大規模プロジェクトの新しい動向 ほか)
著者等紹介
井上明[イノウエアキラ]
第3章執筆。生活空間プロデューサー。京阪神都市フォーラム所属。(株)竹中工務店設計部を経て、現在、今西土地建物(株)専務取締役。1級建築士・ビル経営管理士・不動産アナリスト、都市・建設・不動産開発等のプロジェクト・マネージメントに携わっている。本稿をほぼ脱稿し終えた1999年5月2日、脳梗塞で緊急入院、左上下肢麻痺で現在リハビリ中
川越利信[カワゴエトシノブ]
第1章、第2章執筆。(社福)視覚障害者文化振興協会常務理事。全国視覚障害者情報提供施設協会会長
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