内容説明
日本に亡命してきた某国民主化運動の女性リーダー、チュオン・ナオとその娘テイの暗殺を狙う軍事政権が送り込む、恐るべきテロリスト集団と壮麗なヒマラヤに展開する倉地の死闘。空前のスケール、一国を背負う運命の行方は…。
著者等紹介
森村誠一[モリムラセイイチ]
1933年、熊谷市生まれ。青山学院大学卒。69年、『高層の死角』で江戸川乱歩賞、73年、『腐蝕の構造』で日本推理作家協会賞、2003年、第7回日本ミステリー文学大賞、11年、『悪道』で第23回吉川英治文学賞を受賞。推理小説、歴史小説、ドキュメントと幅広く活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひつじパパ
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倉地を愛した4人の物語で終わったという感があるが、私は違う観点から感想を書きたい。八爪魚との対決やアグリピークの登攀によって、ますます堅固な団結が出来たと思う。そして、その中心的存在の倉地の境涯がますます組織のひとりひとりと切磋琢磨して、それぞれの登場人物が器を大きくできたと感じた。話は違うが、煙幕はもしかしたら、ファティーマ本人じゃないかな?と最後の方を読んで疑いをもった。それだったら、ファティーマは復讐と愛憎の入り混じった気持ちで、ロープを切ったのかもしれない・・。2019/07/14