君のいた日々

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  • サイズ B6判/ページ数 235p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784758412261
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

大切なひとをなくした人へ、そして、今、大切なひとがいる人へ―“妻を失った夫”と“夫を失った妻”の、それぞれの世界から紡ぐ究極の夫婦愛。

著者等紹介

藤野千夜[フジノチヤ]
1962年福岡県生れ。千葉大学教育学部卒業。1995年「午後の時間割」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。1998年『おしゃべり怪談』で野間文芸新人賞、2000年「夏の約束」で芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちょろこ

102
いつか訪れる日を思いながら、の一冊。涙無しには読めなかった、お互いの立場でお互いの伴侶への思いが綴られていく素敵な夫婦の物語。いつか訪れる日。自分もこんなふうに思われたら幸せだなぁと思った。でもはたしてそう思われる努力をしているか…と考えるとドキッとしてしまう。些細な不満の種を見つけるよりも些細な幸せの種を見つけて蒔いていきたい。今一緒にいる時間を大切にしたい。そしてこの気持ちを持続させることが一番大切ってわかってはいるけど…。まずは毎年同じ時期に同じ場所に出かけることを始めたい。2019/02/22

なゆ

97
前々から気になってた本。切なくも優しいお話。ある仲良し夫婦の〝妻を亡くした夫バージョン〟と〝夫を亡くした妻バージョン〟の話が交互に語られるという、面白い構成。どちらもが素直に悲しみ戸惑いながら、高校生の息子と二人でそれからの日々を紡いでゆくのを見守る気持ちで読んだ。照明がチカチカしたり廊下のミシミシに、まだここにいるサインだと思いたいのはわかるな。子供にウザがられながらも、ささいな何かですぐ思い出して浸ってしまうのも。春生の姉がいい味出してる。閉じたあと、あたりまえの日常を大切にしたいと思わせてくれる本。2015/04/30

taiko

73
とても仲の良かった夫婦。 こちらでは夫春生が妻久里子を亡くし、そちらでは妻久里子が夫春生を亡くしていた。 … 不思議な世界観に最初は戸惑いましたが、双方からの語りとパラレルワールドに、それぞれが相手を思う気持ちが強く伝わってきます。 2人の仲の良さが際立ち、たいへん好ましい。 そう思うからこそ、それぞれが既にいないという事実、相手を思う気持ちに切なくなります。 同じ妻の立場として、朝見送りをしなかった久里子の後悔には痛いほど共感し、そのシーンは後で見返しては目頭が熱くなりました。 →続く 2018/10/05

mint-s

72
読み終えた時、主人がそばに居た。長生きしてほしい。ずっと一緒に年をとっていきたい。縁側でお茶を飲みながらのんびりするのを楽しみにしている。結婚して25年、改めてそんな事言えないけど想ってる(o^^o)2018/12/01

カナティ

59
初読みの藤野さん。可愛らしい表紙と帯の「究極の夫婦愛」に惹かれました。妻を亡くした夫と夫を亡くした妻の話が交互に進んでいく少し趣向の変わった物語。お互いに大切な人を亡くしてとても切なくて、やるせなくて、泣いてしまうかと思ったけれど、あくまでも眈々と進んでいき、最後は... う〜ん、という感じでした。もう少しお互いの話のラストはクロスするなり、リンクしていたらまた違った印象になるのではないかなぁ、と。ですが、こんなにもお互いを思いやれる夫婦はとても素敵だと思いました。2014/01/24

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