和泉選書
谷崎潤一郎―自己劇化の文学

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  • サイズ B6判/ページ数 289p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784757601147
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C1395

内容説明

貧困、大震災、離婚、戦争、老い…アイデンティティの危機を迎える度、すべてを肥料にしていった谷崎。谷崎文学の豊饒で眩い魅力はすべてを芸術のための犠牲にした谷崎潤一郎という生き方に発している。作品を丹念に読み解き、谷崎文学の本質に迫る一冊。

目次

「運命」との戦い―文壇登場前夜
文壇の扉をこじ開けた小説―飆風
モラリストの面影―呪はれた戯曲1
劇中劇のリアリティ―呪はれた戯曲2
「気分」を写す―蓼喰ふ虫
資料紹介 削除された初稿―盲目物語1
ルーツからローマンスへ―盲目物語2
聞き書き形式の確立へ―盲目物語3
献身という隠れ蓑―春琴抄
「永遠女性」の完成―少将滋幹の母
をかもとの宿は住みよし―岡本梅ノ谷の家
谷崎文学についての二、三の事柄

著者等紹介

明里千章[アカリチアキ]
1952年、大阪府吹田市生れ、池田市で育つ。東京都世田谷区、港区、大田区を経て、現在は兵庫県三田市在住。1976年、慶応義塾大学文学部国文学科卒業。1980年、慶応義塾大学大学院文学研究科国文学専攻修士課程修了。現在、金蘭短期大学国文科助教授。芦屋市谷崎潤一郎記念館専門運営委員。専攻は日本近代文学
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