内容説明
読みも読んだり341冊!闘うブックレビュアー・トヨザキ社長の書評集第2弾。
目次
1 二〇〇〇~二〇〇二年の本(インドの混沌が大鍋の中でグツグツと煮えたぎってるような;思わず講談調になってしまうほど面白い物語;「こんなヤツいないよお」と笑っているうちに… ほか)
2 二〇〇三~二〇〇四年の本(騙りの魅力たっぷりの中国の話芸に圧倒されまくる;十九世紀末に西洋で生まれた“本格小説”と日本の“私小説”との幸福な合体;タテヨコナナメに活字を追って、『紙葉の家』の迷宮に酔う ほか)
3 本とそのまわりで(小さな場所で大騒ぎ―綿矢りさ、金原ひとみの芥川賞ダブル受賞をめぐって;見逃されてきた新人、池上永一と津原泰水を推す;悲況のなかの好況?非英米文学のステキな収穫 ほか)
著者等紹介
豊崎由美[トヨザキユミ]
1961年生まれ。ライター。「本の雑誌」「GINZA」「婦人公論」などで書評を執筆。文芸のみならず、演劇、競馬、スポーツ、テレビドラマなど興味はエンターテインメント全般に及び、執筆活動の範囲はきわめて広い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
阿部義彦
14
坪内祐三、斎藤美奈子さんと並び私が頼りにしてる書評家、トヨザキ社長の書評集です。雑誌『GINZA』『本の雑誌』に連載された、1回につき、関連する3冊を同時に取り上げる得意の芸風です。ほぼ、全編小説(フィクション、絵空事、作り物)を取り上げる文学魂溢れる愛に満ちた書評です。綿矢りさの芥川賞受賞にも触れて、将来性を買ってましたが、正にその通りで今では審査員になっても可笑しくない風格です。その影では賞を取っても消えて行った方も死屍累々。(朋輩YEAHとか)、話題は尽きませんね。たかが文学されど文学。2023/01/28
たれっくま
6
ああもう、本に対する愛情がヒシヒシと伝わってきて、紹介される本のどれもが読みたくなってしまう。「そんなに面白いの?じゃあ読んでみようかな…」と思わせるトヨザキ社長、アナタは素晴らしい書評家です。2010/10/26
おとしん
4
豊崎社長。この本は付箋でいっぱいになっちゃいました。読まなきゃならない本がこの世にこんなにある幸せ。あなたは水先案内人です。2009/02/11
てふてふこ
3
そんなに読んで~とちょっと被ってる。けど私はトヨザキさんが好きなので、沢山の読みたい本を案内してもらいつつ、トヨザキさんの文章を楽しめるという二重に嬉しい一冊。2010/11/01
おりぃ
3
豊崎さんくらい読んだ本の面白さを人に説明することができれば、自分の中の不満はもう少し減るだろうにと思う。2010/05/20