出版社内容情報
「系統樹」「分類」の意義を説いてきた著者が、科学と芸術の狭間にある系統樹図像を集大成して現代的な意味を問う、刺激的な一冊。
「分類」は人間の根源的な認知行為である。人類は歴史を通じて「分類」をし、「系統樹」などの図像表現を用いてきた。それらはいわば図形言語であり、科学の出発点でもある。「系統樹」「分類」の意義を説いてきた著者が、科学と芸術のはざまにある「系統樹」図像を集大成して、現代的な意味を問う、楽しくも刺激的な一冊。
プロローグ:世界を覆いつくす系統樹――そのルーツを探る
第1部 「生物樹」――多様な生物界の図像化
エルンスト・ヘッケルの生物時空系統樹
進化の樹:チャールズ・ダーウィンの末裔
鎖と樹と網:系譜のとり得るかたち
三次元系統樹のもつ新たなヴィジュアル性
分類体系は系統樹の時空的断面である
円から球へ:高次元系統樹を描く
文字テクストと図像パラテクスト
第2部 「家系樹」――人間に直結する家系図
祖先の蔭に護られて:系統樹二千年の歴史をさかのぼる
エッサイの樹:家系図の宗教的ルーツとして
家系図の図像学:生命の樹と唐草模様
繁栄のイメージとしての家系図
新大陸先住民の知識体系としての生命の樹
人間の綱:血のつながりを視覚化する図像的伝統
第3部 「万物樹」――森羅万象は系譜となる
知識の樹は枯れることなく生い茂る
カバラと系図:宇宙の体系化のもくろみ
記憶術の円環図と系統樹
マップメーカー:地図が描くネットワーク
文化構築物としての写本の系統と進化
時空的に変遷するオブジェクトの系統樹:総括として
アートとしての普遍系統樹
エピローグ:曼荼羅鳥瞰――系統樹を生みだす人間という存在
文献リスト
図版クレジット
索引
【著者紹介】
1958年生まれ。農業環境技術研究所生態系計測研究領域上席研究員、東京大学大学院農学生命科学研究科教授、東京農業大学大学院農学専攻客員教授。著書に『生物系統学』(東京大学出版会)、『系統樹思考の世界』『分類思考の世界』(ともに講談社現代新書)、『進化思考の世界』(NHKブックス)などがある。
内容説明
人類は分類をしつづけ、そのために図像表現を用いてきた。系統樹を中核とするそれらの図は、単なる絵ではない。サイエンスとアートのはざまにある多様な図版を集め、その意味を問う、楽しくも刺激的な一冊。
目次
第1部 「生物樹」:多様な生物界の図像化(エルンスト・ヘッケルの生物時空系統樹;進化の樹:チャールズ・ダーウィンの末裔;鎖と樹と網:系譜のとり得るかたち ほか)
第2部 「家系樹」:人間に直結する家系図(先祖の蔭に護られて:系統樹二千年の歴史をさかのぼる;家系図の図像学:生命の樹と唐草模様;新大陸先住民の知識体系としての生命の樹 ほか)
第3部 「万物樹」:森羅万象は系譜となる(知識の樹は枯れることなく生い茂る;体系と知識を可視化:存在の連鎖からマップへの道;文化構築物としての写本の系統と進化 ほか)
著者等紹介
三中信宏[ミナカノブヒロ]
1958年京都生まれ。東京大学農学部農業生物学科卒。独立行政法人農業環境技術研究所生態系計測研究領域上席研究員、東京大学大学院農学生命科学研究科生物・環境工学専攻生態系計測学研究室教授、京都大学大学院理学研究科連携併任教授、東京農業大学大学院農学専攻客員教授
杉山久仁彦[スギヤマクニヒコ]
1948年北海道生まれ。東京造形大学ビジュアルデザイン科卒業。グラフィック・デザイナー。(株)DWH代表取締役。多摩美術大学造形表現学部デザイン学科非常勤講師(情報デザイン)。日本色彩学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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壱萬参仟縁
konomichi
やす
15deossan
ステビア