出版社内容情報
アジアの国々の近代化=西洋化ではない!
資本主義化、官僚制化、民主化、家ゲマインシャフトや氏族ゲマインシャフトの解体、宗教の合理化、すべての点において西洋から始まった(アジアの国々の近代化=西洋化)とされているが、本書は、その定説に真っ向から立ち向かう。
中国・ベトナム・朝鮮では、試験に基づく官僚制、業績に基づいた行政的支配が千年以上前から行われてきたのだ!
叢書「世界認識の最前線」刊行によせて
日本語版への序文
序文
序章
第一章 懐疑的な科挙官僚
ベトナムと朝鮮の重要性
東アジアはどんな時代に位置しているのか?
政治的危機分析
第二章 メリトクラシーの裏の世界
文書による政治の不安定さ
エリートの自尊心をめぐる問題
ポスト封建期の忠誠の問題
第三章 行政による福祉という夢
古代における福祉の理想の卓越
試される官僚主義的な税制改革
連帯意識の不足の再現
孟子は未だ死なず
第四章 科挙官僚マネジメントの理論家たち?
科挙官僚主義に対する分裂した諸見解
韓国のインスピレーション
科学崇拝と科挙官僚の理想
システム理論の科挙官僚化
危険分析の再出現
終章
解説 英語圏の東アジア科挙官僚制研究史における本書の位置づけ
解説 現代ベトナム研究から
解説 日本の科挙官僚制
巻末注
索引
【著者紹介】
ブリティッシュ・コロンビア大学名誉教授
内容説明
近代性は、人の理性といったものと同様、複数の形態で存在する。東西古典教養に通じた碩学にしてなしえた世界認識。
目次
第1章 懐疑的な科挙官僚(ベトナムと朝鮮の重要性;東アジアはどんな時代に位置しているのか?;政治的弊害についての分析)
第2章 メリトクラシーの裏の世界(文章による政治の不安定さ;エリートの自尊心をめぐる問題;ポスト封建期の忠誠の問題)
第3章 行政による福祉という夢(古代における福祉の理想の卓越;試される官僚主義的な税制改革;連体意識の不足の再現;孟子は未だ死なず)
第4章 科挙官僚マネジメントの理論家たち?(科挙官僚主義に対する分裂した諸見解;韓国のインスピレーション;科学崇拝と科挙官僚の理想;システム理論の科挙官僚化;弊害分析の再出現)
著者等紹介
ウッドサイド,アレクサンダー[ウッドサイド,アレクサンダー] [Woodside,Alexander]
トロント大学を卒業後、ハーバード大学で歴史学博士号を取得、同大学助教授を経て、ブリティッシュ・コロンビア大学で教授を務めた。同大学名誉教授。現在、同大学アジア研究所東南アジア研究センター(CSEAR)所属
秦玲子[シンノケイコ]
ウィスコンシン大学オークレア校歴史学部准教授。専門は中国宋金元代社会文化史。2002年スタンフォード大学歴史学部博士取得
古田元夫[フルタモトオ]
東京大学大学院総合文化研究科教授。専門はベトナム地域研究。1978年東京大学大学院社会学研究科国際関係論専門課程博士課程中退。学術博士(東京大学)、ベトナム国家大学ハノイ校名誉博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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おっとちゃん
AShi