内容説明
エンロン、ワールドコムだけの問題ではない。米国型資本主義、欧州型資本主義、日本型資本主義の優劣の問題でもない。資本主義の根底を支える“株式会社”の危機なのである。
目次
第1章 エンロン、ワールドコムの破綻
第2章 粉飾された会計帳簿
第3章 コーポレート・ガバナンス
第4章 経営者のあり方
第5章 年金基金社会主義の正体
第6章 株価重視経営の崩壊
第7章 証券会社の果たした役割
第8章 信頼されない会計士
第9章 企業改革は進むのか
第10章 株式会社の危機
著者等紹介
奥村宏[オクムラヒロシ]
前中央大学教授、株式会社研究家、商学博士。1930年生まれ。岡山大学卒業。新聞記者、日本証券経済研究所主任研究員、龍谷大学経済学部教授、中央大学商学部教授を経て現在にいたる。専攻は、株式会社論
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感想・レビュー
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Kentaro
1
ダイジェスト版からの要約 日本と違い、アメリカの場合、取締役は日常業務は行わない。日常業務に携わるのは、執行役員である。取締役は株主総会で選ばれるが、執行役員はCEOが選ぶ。CEOは取締役と執行役員を兼ねている場合が多い。しかし、経営をチェックする立場の取締役も、株主総会に提出する候補は CEOが決めるから、 CEOは絶対権力者になる。アメリカのコーポレート・ガバナンスでなにより問題になるのは、CEOである。しかし、それがうまく機能していないことが、今回のエンロンの破綻ですべてあからさまになったのである。2018/07/31
ともあきほ
0
比較的読みやすかったが、もう少しエンロンの内容について書かれていればよかった。 2003/08/02
Celina
0
当時に比べると法体系や内部・外部監査の精度も大きく変わっているが、「こういう原因で滅んだ企業もある」ということを学ぶのにはいいのではないだろうか?