内容説明
地方財政の破綻は、行き詰まった古いシステムを破壊すれば、新しいシステムが湧いてくるとでも思っているようなヴィジョンなき改革の結果として生じている。本書では我々が生活する身近な政府（＝自治体）の財政破綻が、社会崩壊の到来を告げる晩鐘となっていることを明らかにする。
目次
プロローグ 社会崩壊の序曲
第１章 地方自治体の惨状
第２章 自治体が破綻するとき
第３章 東京都はなぜ沈んだか
第４章 「倒産」で何が起こるのか
第５章 財政再建への長く険しい道
第６章 社会的セーフティ・ネツトを張り替える
エピローグ 地方自治体は「政府」である
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
taming_sfc
1
神野財政学の基本書。20年前に執筆されているにもかかわらず、日本の状況に好転の兆しがないことに驚かされる。地方が率先してセーフティ・ネットを張るべきだとの主張は首肯するものであるが、財源は？アクターは？といった部分をしっかり詰めなければならなかろう。2019/11/06
メガネ
0
地方分権改革前に書かれたもの。今まで読んだ本の中で地方自治体の財政破綻の原因を一番詳しく書いていた。自分が知りたいことはほとんどすべて書かれていたといっても良い。ただ、地方分権後どの様に改善されたかをさらに知る必要がある。2013/12/20
