デューラーの古代性とスキファノイア宮の国際的占星術

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  • サイズ A5判/ページ数 326p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784756603814
  • NDC分類 708
  • Cコード C0071

出版社内容情報

イタリア・ルネサンスの古代復興のデューラー作品における受容を考察しつつ、〈パトスフォルメル〉という概念を提起し、フェッラーラのスキファノイア宮に描かれたフレスコ画連作の占星術的イメージの分析によって、〈イコノロジー〉の方法論を実践した、ヴァールブルク美術史学の新たな展開を示す、学問的霊感に満ちた代表的論攷。

第1章 デューラーとイタリア的古代
第2章 南と北における古代の神々の世界と初期ルネサンス
第3章 ランツフートにおける教会の美術と宮廷の美術
第4章 フェッラーラのスキファノイア宮におけるイタリア美術と国際的占星術
第5章 一五一九年の低地ドイツの暦における惑星神の図像について
原 註
補 註
デカン像の分析のためのテクスト――エルスベート・ヤッフェ
図版一覧
解題 〈パトスフォルメル〉とその受容をめぐって 加藤哲弘
解題 スキファノイア宮論文の背景と「イコノロジー」の誕生 伊藤博明
あとがき
人名/著作名/美術作品名 索引

イコノロジーの祖ヴァールブルクの代表的論攷

内容説明

イタリア・ルネサンスの古代復興のデューラーにおける受容を考察しつつ、“パトスフォルメル”の概念を提起し、フェッラーラのスキファノイア宮に描かれたフレスコ画連作の占星術的イメージの分析によって、“イコノロジー”の方法論を実践した、ヴァールブルク美術史学の新たな展開を示す、学問的霊感に満ちた代表的論攷。

目次

第1章 デューラーとイタリア的古代
第2章 南と北における古代の神々の世界と初期ルネサンス
第3章 ランツフートにおける教会の美術と宮廷の美術
第4章 フェッラーラのスキファノイア宮におけるイタリア美術と国際的占星術
第5章 一五一九年の低地ドイツの暦における惑星神の図像について

著者等紹介

伊藤博明[イトウヒロアキ]
埼玉大学教養学部教授

加藤哲弘[カトウテツヒロ]
関西学院大学文学部教授
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

5
「情念定型」(Pathos Formel)は意識と無意識の間にあり、像の歪みとして表れると著者はいう。ドイツ人デューラーの絵画にあるイタリア的古代を占星術を鍵に見出す著者は、さらにスキファノイア宮殿の壁画にその症候を解読する。三層構成のこの壁画の中層にいる牡牛は、占星術の牡牛座を表し、左の色黒の男はギリシャ神話のペルセウスを指すはずだが、その特徴となるサンダル等がない。ここに歪みを見る著者は、ギリシャ天文学に混入した古代エジプトの占星術がインドや小アジアを経てフェッラーラに至るネットワークの痕跡を見出す。2019/04/06

あかむ

1
内容よかった、ボッティチェリのよりよかった、エジプト→ギリシャ→占星術→ルネサンスとある、パトスフォルメルの系譜。2015/10/24

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