内容説明
共通点、女で子持ち。違いは、身体に「障害」のあるなし―揺り起こされる子育ての記憶。同居人や介助者の一筋縄ではいかない関係。それぞれの場の日常から見える社会のありよう、産む/産まない/産めない女を線引きするもの。細やかなやりとりで紡がれる往復書簡。
目次
第1章 1997.11~1998.6(娘と私だけが取り残されてしまいそうな孤独感;「期待される生き方」が、障害者とそうでない者とで決定的に違う ほか)
第2章 1999.1~2002.10(「みんなちがって、みんないい」という金子いすゞの言葉がぴったりの空間;性別役割分業のままでは、男たちは「世話する能力」を身につけられない ほか)
「迷惑」をおそれていたら私は自分を生きられない―きびしいまなざしを受け続けたくらしのなかで
第3章 2003.1~2004.6(「乳がんですね」「やっぱり」。;インフォームド・コンセントには、患者側の気力が必要 ほか)
男の子育児はつらいよ
第4章 2004.9~2005.5(アジア・アフリカの女性たちと、「障害を持つ女性の権利」についてセッションをしてきました;「恋愛」とは別物としてセックスを楽しむことを、どう考えたらいいんだろう? ほか)
第5章 2005.9~2005.12(しっくりくる住まいを形づくるにはなかなか時間がかかります;これから重ねてゆく年月は、老いと死に向かう新たな段階に踏みこむ日々になるでしょう ほか)
著者等紹介
青海恵子[セイカイケイコ]
1951年青森県弘前市生まれ。1982年上京。翻訳の専門学校、翻訳家大島かおり氏を囲む翻訳勉強会を経て、翻訳の仕事をするようになる。夫、ときどき帰ってくる娘と、横浜市に暮らす
大橋由香子[オオハシユカコ]
1959年東京都大田区生まれ。勤務した2つの出版社はなくなり、3つめの転職先で産休を取得。正社員に復帰したものの、ふたりめ出産を機にフリーランスになり、編集・ライターの仕事をする。現在、男3人と東京で暮らしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。