感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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7
1998年刊。大衆社会が到来し多数の読者を得た、大正から昭和初期における文学状況について考察した論集。大衆文学、プロレタリア文学を大きな軸として、様々な論考、エッセイが並ぶ。自分は黒澤亜里子「出郷する少女たち――一九一〇~二〇年代、吉屋信子、金子みすゞ、尾崎翠、平林たい子、林芙美子ほか」を目当てに読んだのだが、紙幅に対して対象が広範に過ぎるせいか、概観をなぞるだけに終わってしまった感じで、関心を惹く対象、主題だけにもっと掘り下げた論考を読めればとちょっと残念に思った。2018/11/27
つまみ食い
3
主に大正・昭和前期の日本文学・文化の大衆的側面の論集。少女小説、釜ヶ崎などの「貧民街」と小説、馬賊と大陸浪人、プロレタリア文学など多様な論点を含む。2023/01/19
笠井康平
0
「昭和前期の大衆文学」を論じるために、「大衆」とは何か、「文学」とは何か、「昭和」とは何かを細かくしっかり調べた本。貴重。2011/07/08