内容説明
会社の机の中に常軌を逸した恋文を入れられ続けた女性の恐怖を描く「志ね」。同ジアパートの住人に騒音の苦情を言いに行った女性が悲劇に遭う「耳の先がちょっと…」。ストーカーと化した客に十円玉を次々と口に押し込められたキャバクラ嬢の顛末を追う「3890円」。平穏な日常を過ごす人々に突然、舞い降りた恐怖を描いた36話を収録。日本最高峰のホラー作家が満を持して送る実話恐怖短編集。
著者等紹介
平山夢明[ヒラヤマユメアキ]
1961年神奈川県生まれ。94年『異常快楽殺人』で作家デビュー。06年『独白するユニバーサル横メルカトル』で日本推理作家協会賞短編部門、『このミステリーがすごい!』国内編第1位を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
吉野ヶ里
9
うーん、面白かったけどさあ。なんか微妙。時々、自分では絶対に考えつかないだろうアイデアとかに感心させられるけれど、やはり、こういうドキュメンタリー系? は細部にこだわって欲しかった。ところどころで、手抜きが伺えて、不意に萎える。まあ、そんながっつりした本じゃないから、それなりに楽しめた部類だけれど。2014/06/25
トルコネ
8
狂ってしまった人間は怖い。コミニュケーションがとれなければそもそも交渉の余地ゼロですもんね。いやーしかし、この人のこの手の本はマンネリなんだけど、一話一話が短くてサクサク読めてしまうから中毒性がある。なんか手にとっちゃう。退屈な通勤・通学にオススメの一冊ですね。ただし、タイトルは他の人に見えないようにする必要がありますが。2014/06/19
にゃむこ@読メ11年生
6
身の毛もよだつ読後感。心理的な怖さよりかは肉体的な苦痛を伴う話が多い。特に女性の尊厳を蔑ろにするド変態野郎の多いこと。「二十日鼠と人間」なんて悪夢としか言いようがない。ところで、実話、と銘打ちながら「犯人は捕まっていない」で終話すると、なんか嘘くさくというか、フィクションぽく感じてしまってよくない。2021/02/05
レイ
5
前作の話しが半分くらい入ってたのと、その前作を超える話しがなかった。こういう話しは読み慣れると、もう特に何も感じなくなる恐さがあるので、自分の中でその恐さを捉える匙加減が大事だなと改めて感じた。2016/06/10
arisaka
5
相変わらず、胸くそ悪い登場人物ばかり。全部ウソさと言って欲しいけど、妙にリアルな感触がホントに胸くそ悪いです。殺り男か、うん。レイトショーには絶対に一人で行かないようにしようと、心に誓った。2012/01/15